パナソニック、住宅用蓄電池 豪州とNZで発売へ

2015.06.02

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 パナソニック(大阪府門真市、津賀一宏社長)が、住宅用蓄電池の海外販売に乗り出す。今年10月からオーストラリアとニュージーランドの電力小売会社に卸売りする。ドイツやイタリア、英国などへの展開も検討しており、18年度に海外で売上100億円を目指す。
 海外で発売するのは、充放電容量8kWh、定格出力2kWの住宅用蓄電システム。内蔵のソフトウェアによって、外部信号を受けて充放電する機能がある。電力小売会社は、インターネットを通じて蓄電残量を確認できるうえ、太陽光発電設備で発電した電力を充電したり、放電したり、遠隔から操作できる。同社によると、1台のサーバで最大2万台の蓄電池の制御が可能になるという。
 豪州やニュージーランドでは、電力の自由化が進み、太陽光発電設備を設置した住宅も多い。電力小売会社は、住宅の余剰電力も調達電力のひとつとして活用しているが、天候や家庭の電気使用量の変化によって供給量が変動するため、需給管理が難しいなどの課題を抱えていた。
 パナソニックは、太陽光電力の安定調達には蓄電池が有効なソリューションになると判断。遠隔制御機能を持つ蓄電池の販売に踏み切った。すでに豪州の電力小売3社と提携し、10月から卸売りする。
 日本では一部の地域で住宅用太陽光発電設備に無制限・無補償の出力抑制がかけられたが、蓄電池があれば、売電機会の損失をいくらか抑えられる。それだけに、蓄電池への期待は大きいが、割高なコストがネックで、導入はそれほど進んでいない。同社には、今回の海外展開で蓄電池を拡販し、生産規模を拡大してコスト低減を進めていく狙いがあるようだ。

2022.02.07

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