ファーウェイ製PCSの新機能 “スマート故障診断”の魅力

2016.10.05

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 フォーチュン・グローバル500に名を連ねた中ファーウェイ(華為技術)が定格出力33㎾のPCSと同40kWPCSを同時発売した。注目は遠隔からストリング単位でI-Vカーブを測定して故障を診断する新機能“スマート故障診断”だ。世界トップの最新技術、その魅力に迫る。

 いまや発電所建設は分散型PCSが主流になりつつある。なかでも、ファーウェイ製の28 ㎾機、24.5kW機が人気を博しているが、ここに来て新たに商品化されたのが33kW機と40㎾機だ。
 新製品は、従来機より出力が高く、大規模発電所向けに設計されており、双方とも変換効率は98.8%と高い。4回路MPPT(最大動作点追従)機能を搭載し、発電電力量の最大化を図れる従来機の優位点はそのまま引き継いでいる。
 注目すべきは、遠隔からストリング単位でI-Vカ ーブを測定し、取得した波形の変化から太陽光パネルに生じた故障の原因を自動で特定するオプション機能〝スマート故障診断〞だ。
故障診断では、まずPCSがI-Vカーブを測定し、この測定値を、ビッグデータをAI(人工知能)で解析した故障の傾向と照らし合わせて発電電力量が低下する原因を追究する。断線や短絡、バイパスダイオードのショート、PID現象など、パネルで起こり得る多様な故障原因のなかから特定し、監視画面上にメッセージを表示するという流れだ。
 I-Vカーブ測定機能の特長は、計測スピード。PCS1台分、つまりストリング8本分のIVをわずか数秒で測れる。10MWの大型発電所でも測定時間は30分程だ。なお、取得したデータは20年間保存可能だ。

PCSにかかりつけ医が常駐!?

 同社は、従来機にもストリング単位で発電電力量を計測し故障を知らせる機能を搭載させていた。これだけでも十分なように思えるが、スマートソーラー事業部の薛武軍マーケティングディレクターは首を横に振り、従来機との違いをこう例えた。
 「発電量の監視は患者の体温を測るようなもので、異常が判っても、原因は不明なままです。これに対し、スマート故障診断は、お医者さんの役目を果たします。異常の原因まで明らかにしたうえで、現地へ向かうべきかどうかまで教えてくれるのです」。
 そもそも、I-Vカーブ測定とは、I(電流)とV(電圧)の測定だ。双方の積から発電電力量が求められるため、太陽電池の稼働状態を確かめるうえで、最も基本的な検査といえる。ただ、市販のPCSには、I-Vカーブ測定を遠隔で計測する機能は搭載されていない。I-Vカーブ測定は現地に技術者が赴き、測定器で測った後、データを持ち帰って分析するのが一般的で、故障発生の有無も発電電力量の変動から推測できるからだ。
 では、ファーウェイのスマート故障診断は、ユーザーにどのような価値をもたらすのだろうか。

ユーザー目線の設計思想

 一般に、太陽光発電所は遠隔地に建てられることが多く、現場対応にはコストが嵩む。現場でいざ測定しようとしても、一定以上の日射量が得られなければ、I-Vカーブを測定できず、再度測定し直さなければならないケースもある。あるいは、異常の疑いが生じたために現地へ赴いたが、単に建物の陰が原因だったという場合も少なくない。発電所の規模が大きくなるほど、I-Vカーブ測定に人員や時間、費用がかかり、基本であるはずの検査が難 しくなる。
 そこでファーウェイは、 通信とPCSの技術を活かして今回の新機能の導入を決めた。薛ディレクターは、「太陽光発電所の心臓部であるPCSで、発電所の運用を可能な限り自動化させたいと考えています。お客様が発電所を賢く運用できる手助けをしたかったのです」と開発の経緯を語る。
 同社は、当初から自然放熱式冷却を採用し、ファンやヒューズなど交換部品をPCSに使用していないが、それは交換に伴う費用負担やユーザーの手間を省くためだった。つまり、同社の設計思想は、徹底したユーザーの利便向上であり、今回のI-Vカーブ測定機能の追加も、ユーザーの負担軽減を図るのが狙いだったわけだ。
 とはいえ、新機能は単純なものではない。確かに、I-Vカーブの計測機能をPCSに搭載し、遠隔でそのデータを取得することは他のメーカーにもできよう。だが、I-Vカーブの情報から故障原因の特定することは技術的に難しい。まさに、独自の通信技術と豊富なデータの量、さらにはそれを分析する情報処理能力を持つ同社ならではの新技術なのだ。

正確性に自信アリ

 では、IVカーブの測定精度や故障診断機能は、どの程度正確なのか。
 まずI-Vカーブ測定は、ランダムに選んだPCSが測定した波形と別途測定器を用いて取得した波形を比 較したところ、値はほぼ一致。故障診断も、実証試験では高い精度で故障を特定したという。
 双方の正確性が評価され、テュフラインランド中国から認証を取得している。
 スマートソーラー事業部の秦文シニアプロダクトマネージャーは「I-Vカーブ測定をしても、その画面が何を示しているかは専門の技術者でなければ判りません。だが当社のPCSであれば、その判断までシステムが独自に行い、正確です」と胸を張る。
 薛ディレクターは「日本のFIT価格は今後も減少していくでしょう。しかし厳しい状況下においても開発に挑む事業者のために、当社はスマート化した製品の開発に取り組み続けます」と力強く語った。
 米経済紙フォーチュンが今年7月に発表した、世界売上高ランキング『フォーチュン・グローバル500』で、129位にランクインするなど、止まらぬ進化を見せ続けるファーウェイから、今後も目が離せない。

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