ファーウェイPCS人気沸騰中 日本で1GW受注へ

2016.06.01

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 通信機器大手の中国・ファーウェイ(華為技術)が日本でPCS(パワーコンディショナ)の販売を伸ばしている。中型PCSの分散設置によるメリットが徐々に浸透しており、日本向けの出荷量は今年1GWを超えそうだ。人気の秘密に迫った。

 ファーウェイは、2015年の出荷量を前年比3.5倍の10.5GWまで伸ばし、ついに世界トップへのぼりつめた。
 注目すべきは、そのスピード。同社が中国・広東省東莞市の自社工場からPCSを初出荷したのは2010年である。やがて中国や台湾の委託製造先との協業体制を構築し、13年には1GW出荷したのだ。翌14年は3GW、15年は10.5GWと、年率3倍超の成長を遂げ、16年は15GWに届くというのだから、もはや他社の追随を許さない独走態勢に入っている。
 大躍進の最たる要因は、中国国内の需要拡大であるが、もうひとつ、ファーウェイ製PCSが持つ魅力が急成長の推進した点は否めない。事実、ファーウェイが日本に進出したのは14年下半期と遅かったにもかかわらず、15年には350MWも出荷している。時を同じくして日本では分散設置の需要が喚起され、マーケットは変貌した。ムーブメントに火をつけたのはほかでもない同社の27.5kW機と24.5kW機だったのだ。すでに両機で800MW規模の受注残を抱え、今期の日本向けの出荷量は1GWに迫る勢いである。

発電量が最大8%増

 ファーウェイ製PCSによる分散設置の最大の魅力は、年間の発電量が4%から最大で8%も増えることだろう。
 たとえば、1MWの太陽光発電所に500kW機を2台使用する集中設置の場合、MPPT(最大動作点追尾機能)が1回路の大型PCSであれば、計2台で2回路しか働かない。太陽光パネルに影がかかったり、不具合が生じたりすると、それが全体の発電に影響し、出力が落ちてしまう。
 これに対し、ファーウェイの27.5kW機にはMPPT回路が3回路搭載されているため、1MW分を計36台で構成すると、108回路のMPPTが機能する。各々入力電圧が最適制御されるため、影などによる発電損失は大幅に軽減され、発電量は増加するのである。
 さらに、ファーウェイのPCSは、施工がしやすいというメリットもある。最近は適地が減少し、重機を使った大掛かりな作業の伴う大型PCSでは設置できないケースもあるが、中型PCSは重量が48㎏(28KTL型)と軽く、重機も基礎工事も要らない。アレイの裏に簡易に収納できるため、あらゆる場所に設置でき、建設費も安く抑えられるのだ。とくにファーウェイのPCSは、筐体の保護等級がIP65と高く、塩害地や積雪地にもそのまま使用できる。
 一方、中型PCSは、O&M(管理・保守)の観点からも有益だ。大型PCSの場合、不具合が生じると、PCSメーカーの担当者に現場で修理してもらわなければならず、復旧までに1週間以上かかり、1回あたり数十万円の費用がかかる。しかし、ファーウェイのPCSは、故障機を新品と交換すればよく、2日以内に復旧でき、費用も割安だ。
 これから太陽光発電所を建設される発電所のオーナーは、一旦踏み止まって、ファーウェイのPCSを検討してみてはいかがだろうか。

ファーウェイPCSで建設費30%削減 ウエストO&M大山正彦社長

 太陽光発電所の建設大手ウエストホールディングスが最終的に選んだのが、ファーウェイのPCSだった。なぜか。

 当社がファーウェイのPCSを採用したのは2013年頃です。理由は単純で、太陽光発電所の建設コストを下げるために様々な方法を検討した結果、ファーウェイの中型PCSを分散設置する方法が最も安く建設できたからです。
 仮に500kWの大型PCS2台で出力1MWの太陽光発電所を建設するとしましょう。集電箱は、各PCSに2台ずつ計4台必要です。接続箱はひとつの集電箱に5~7台繋ぐので、計20~28台設置しなければなりません。
 しかも、接続箱から集電箱の間は100スケアのケーブルで、集電箱からPCSまでは200~300スケアの太いケーブルで繋ぎます。とくにPCSからキュービクルまでのケーブルは非常に太く、鋭角に曲げることができないので、キュービクルと大型PCSの下に基礎を置いて、両設備を地上から50~60㎝浮かせなければならないのです。
 これをファーウェイのPCSによる分散設置で設計すると、集電箱と接続箱が要らないので太いケーブルを使う必要もなくなります。代りにPCSとキュービクルの間を8~14スケアほどのケーブルでジョイントしなければなりませんが、ケーブルが細いので、キュービクルや大型PCSを置くための基礎工事が不要になります。
 PCSのコスト比較においても、国産の大型PCSを使う場合はPCSをエンクロージャのなかに設置して空調設備で冷却しなければならないので、ファーウェイ製PCSを分散設置する方が遥かに経済的です。我々の検証では、ファーウェイ製PCSを分散設置すれば、国産の500kW機を使う場合と比べて、少なくとも30%は建設コストを削減できます。

華為技術日本株式会社(ファーウェイ・ジャパン)
〒100-0004東京都千代田区大手町1-5-1大手町ファーストスクエアウエストタワー10階tel.03-6266-8008
http://www.huawei.com/solar

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