世界を塗り替える中国ファーウェイのPCS グローバル出荷15GWへ

2016.05.01

PVeyePR

 通信機器大手の中国ファーウェイ(華為技術)が、PCS(パワーコンディショナ)で世界を席巻している。2015年に出荷量が前年比3.5倍の10.5GWに達し、製造開始から僅か5年で世界首位の座をさらった。ファーウェイはなぜ強いのか。

 ファーウェイが、通信ネットワーク向けの電力供給技術を駆使してPCSを初めて製品化したのは2010年。中国広東省東莞市の自社工場で生産を開始し、徐々に実績を上げたが、当時は後発組で認知度も低く、年間出荷量は数百MWにとどまっていた。
 だが、核となる技術を磨きつつ外部への製造委託で量産体制を築くと同時に、販路を拡大。13年に1GWだった年間出荷量は、14年に3GWへ急増し、15年には、中国寧夏回族自治区の出力1GWに及ぶ世界最大級のメガソーラーへ供給するなど中国の旺盛な需要を取り込み、10.5GWに達した。16年には15GWまで出荷を伸ばす見通しである。
 日本市場でもファーウェイの勢いは止まらない。14年下半期に日本に上陸すると、初年度こそ50MWにとどまったものの、15年は350MW出荷し、16年は1GWの大台に乗りそうだ。
 なぜ後発の同社が大躍進を遂げたのか。足元の中国で内需が拡大するなどの外的要因も大きいが、やはり中型PCSに絞って開発・製造し、分散設置のニーズの掘り起しに成功したからであろう。
 事実、日本では、15年から分散設置の需要が喚起され、PCS市場は劇的に変化したが、火付け役は紛れもなくファーウェイだった。同社は27.5kW機と24.5kW機の2機種で、すでに770MW規模の受注を獲得している模様だ。

オーナー必見!発電量5%Up

 では、ファーウェイの中型PCSによる分散設置は、実際どれほどの魅力があるのか。1MWの発電所に500kW機を2台使用する集中設置と、ファーウェイ製27.5kW機を36台設置する分散設置とで比較してみる。
 集中設置は、直列接続の数が増えることに加え、MPPT(最大動作点追尾機能)が1回路の大型PCSであれば、計2台で2回路しかMPPTが働かない。一部の太陽光パネルに影がかかったり、不具合が生じたりすると、その影響で全体の出力が落ちてしまう。
 これに対し、ファーウェイの27.5kW機にはMPPT回路が3回路搭載されている。36台で計108回路のMPPTがそれぞれ機能するため、各々入力電圧が最適制御される。結果、影などによる発電損失の影響が軽減され、発電量は4〜8%増加するという。
 また、落雷などによるPCSの稼働停止を想定すると、500kW機が1台止まるのと、27.5kW機が1台停止するのとでは、当然ながら27.5kW機が止まる方が売電損失は少ない。売電収入の最大化を目指す発電所のオーナーにとって、ファーウェイのPCSを選ばない理由はないのである。

EPC、O&Mにも有益

 一方、ファーウェイのPCSは、EPC(設計・調達・建設)業者の間でも重宝され始めている。
 買取り価格が減額され、適地の減少が進むなか、EPC業者はこれまで以上に対応力が求められている。それだけに、設置場所の確保が難しく、重機を使った作業の伴う大型PCSよりは、重機も基礎工事も不要で、パネルの裏に収納できる中型PCSの方が扱いやすく、オーナーのニーズに応えられるのだ。
 とくにファーウェイのPCSは、筐体の保護等級がIP65と高く、塩害地や積雪地でも使用できる。重量は48㎏(28KTL型)と軽く、男性2名で持ち運んで1台30分程で設置できる。
 さらに、O&M(管理・保守)の観点からもファーウェイのPCSは有益だ。大型PCSで不具合が生じると、PCSメーカーの担当者に現場で修理してもらわなければならず、復旧までに1週間以上かかるが、ファーウェイのPCSであれば、故障機を新品と交換すればよく、2日以内に復旧できる。
 ファーウェイのPCS。あなたも導入を検討してみてはいかがだろうか。

華為技術日本株式会社(ファーウェイ・ジャパン)
〒100-0004東京都千代田区大手町1-5-1大手町ファーストスクエアウエストタワー10階tel.03-6266-8008
http://www.huawei.com/solar

2022.07.27

PVeye

ヤマガタデザイン、山形県内でPPA展開 教育分野に資金還元

街づくり会社のヤマガタデザイン(山形県鶴岡市、山中大介社長)は2022年7月、太陽光発電のEPC企業、FD(愛知県刈谷市、鈴木政司社長)と、冠婚葬祭業のジョインの施設に太陽光発電設備を設置した。第1号続きを読む

2022.04.08

PVeye

伊藤忠商事、米国に再エネ開発会社設立

 伊藤忠商事は2022年3月24日、米国で再生可能エネルギー発電所開発会社を設立したと発表した。再エネ発電所の開発に特化する事業会社を立ち上げ、効率的な開発と収益の拡大を狙う。主に太陽光発電所を開発し続きを読む

2022.04.07

PVeye

北海道電力、太陽光ゼロ円設置開始 新築住宅向け

 北海道電力は2022年3月1日、新築住宅の所有者が住宅用太陽光発電設備を初期の負担なく設置できるサービスを開始した。顧客とリース契約を結び、毎月定額の料金を徴収する。
 同社は、今回の続きを読む

2022.03.08

PVeye

セイコーエプソン、富士見事業所に太陽光導入 SMFLみらいとPPA

 プリンター製造のセイコーエプソン(小川恭範社長)は2022年2月15日、長野県富士見町内の事業所に太陽光発電設備を導入した。三井住友ファイナンス&リース子会社のSMFLみらいパートナーズとPPA(電続きを読む

2022.03.07

PVeye

キユーピー、FIT太陽光を実質再エネに 神戸工場にはPPA導入

 食品大手のキユーピー(長南収社長)は2022年2月20日、既設の太陽光発電設備を活用して渋谷本社と研究施設で使用する電力を実質再生可能エネルギー電力に切り替えた。神戸工場にはPPA(電力売買契約)で続きを読む

2022.03.02

PVeye

横浜環境デザイン、PPAで太陽光導入

 太陽光発電設備の販売・施工やO&M(管理・保守)を手掛ける横浜環境デザイン(横浜市、池田真樹社長)は2022年2月7日、マテックス(東京都豊島区、松本浩志社長)の横浜事業所に太陽光発電設備と蓄電設備続きを読む

2022.03.01

PVeye

エムケイジャパン、可搬型蓄電設備発売 蓄電容量2kWh

 中・イーノウの国内総代理店であるエムケイジャパン(東京都荒川区、林軍社長)は2022年2月2日、電子商取引サイトでイーノウ製の可搬型蓄電設備を発売した。従来品より価格を抑え、民生用の非常用電源として続きを読む

2022.02.28

PVeye

シン・エナジー、リコー子会社にPPAで太陽光カーポート導入

 新電力会社のシン・エナジー(兵庫県神戸市、乾正博社長)は2022年2月16日、リコー(山下良則社長)の100%子会社、リコーインダストリー(神奈川県厚木市、戸倉正社長)に太陽光パネルを搭載したカーポ続きを読む

2022.02.17

PVeye

グッドオンルーフス、アフリカに太陽光無償提供 国連開発計画と提携

 アフリカで電化事業を手掛ける一般社団法人グッドオンルーフス(東京都千代田区、草賀純男代表理事)は2022年1月21日、国連開発計画のブルキナファソ事務所(マチュー・シオヴェラ代表)と契約を結び、太陽続きを読む

2022.02.12

PVeye

西海市、日産自らと脱炭素化で協定締結

長崎県西海市は2022年1月28日、日産自動車(内田誠社長)ら9社と市内の脱炭素化に向け、連携協定を締結した。電気自動車や再生可能エネルギーを普及させ、脱炭素化を進めつつ、災害に強い町づくりを目指す。続きを読む