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厳格新JISへ対応万全! LIXIL、強度2倍の傾斜地用架台を新開発

2018.03.01

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 太陽光架台の設計基準、JIS(日本工業規格)の改訂を受け、住設・建材大手のLIXILは、強度が従来の2倍を超える傾斜地用架台を新たに開発した。どのような架台なのか。

 同社が新たに傾斜地用架台を開発したのは、太陽光発電設備用の基礎・架台の設計基準を示した『太陽電池アレイ用支持物設計標準(JISC8955)』の改訂がきっかけだった。
 JISは2004年に制定後、11年に改訂されたが、17年4月に再び改訂された。背景には、FIT施行後、地上設置型の太陽光発電所が増え、従来のJISの範疇外の設備が多数建設。しかも太陽光発電所の相次ぐ倒壊事故がある。
 そこで、経済産業省は、JISの改訂に際し、架台にかかる風圧荷重を決める風力係数の計算式を見直した。2年に亘る風洞実験をもとに、風力係数の算出法を改めたところ、新JISでは、基礎・架台に従来比1.5倍の強度が求められることになった。
 さらに新JISでは、地表面粗度区分も変更された。地表面粗度とは、地表の状態が風に及ぼす影響の度合いで、建築業界では、「海上や海岸」、「田園」、「低層住宅街」、「市街」、「大都市」と、5つの地表面に区分し、各地表面が風圧に与える影響を関数化している。この区分で、従来太陽光発電設備は低層住宅街に相当するⅢに分類されていたが、新JISでは1段上のⅡに変更されたのである。
 これらについて、LIXILエナジーの福島恭輔社長は、「風力係数と地表面粗度区分が変更された新JISでは、基礎・架台に従来比2・25倍もの高い強度を要求しています。メーカーにとっては非常に厳しい改訂といえるでしょう」と話す。
 むろん、架台の価格上昇が制限なく許されるのであれば、基礎・架台の強度は比較的容易に高められよう。だが、現実には価格要求が強まっている。メーカーは、価格を抑えつつ、強度を引き上げなければならない。
 ただ、いまのところ新JISには法的拘束力はない。電気事業法に遵守しさえすればよいという観点に立てば、04年版のJISに準拠した基礎・架台でも法令違反にはならない。それだけに、従来品が市販され続けているのが現状だが、経産省は18年度内にも電気事業法を改正し、新JISを法制化する方向だ。

南30度、東西40度!縦横無尽の傾斜架台

 こうした事情から、アルミ架台メーカーのLIXILは、新製品開発に踏み切ったが、そもそも、同社が平地用に製品化していた標準架台は、新JISの要求する強度が従前から備わっていたという。LIXILエナジー営業サポートチームの栗田伸一主査は、「当社では、事前に試験して架台の強度を充分確認してから製品を出荷しています。平地用であれば、従来品でも充分新JISに対応できます」と語る。
 ただ、従来の傾斜地用架台には、新JISの要求に必ずしも応えられない部分があったようで、福島社長は開発の経緯をこう説明する。
 「傾斜地では、南北傾斜だけでなく、東西傾斜も考慮しなければなりません。新JISが法制化されると、従来の傾斜地用架台では、東西傾斜の強度に不安があったので、新製品を開発しました。ただ、新製品を開発するのであれば、単に強度を高めるだけでなく、部品点数を減らし、価格要求にも極力応えられる製品に仕上げようと努力しました」。
 具体的には、従来太陽光パネルと架台の接合部を4ヵ所クランプで止めていたものを、パネルの長辺を長物で止める方法を採用。固定の強度を高め、強風でパネルがたわみ、架台からはずれるリスクを最小化した。さらに、パネルを支える架台の梁を太くした。従来は断面が55㎜×110㎜の長方形だったが、これを70㎜×120㎜にして東西にかかる強度を大幅に高めている。
 基礎は、コンクリート基礎やスパイラル型杭基礎ではなく、杭を打ち込んで周りをコンクリートで固めるキャストイン工法や、杭を直接打ち込むラミング工法に改めた。
 こうした技術的な改良を進めた結果、同社は、新JISが要求する強度を満たしつつ、北傾斜15度、南傾斜30度、東西傾斜40度まで対応できる新しい傾斜地用架台の開発を実現したのだ。
 この傾斜地用架台の発売時期について、従来品よりもやや割高になるだけに、新JISの法制化の動向を見極めながら慎重に検討しているが、すでに技術的な対策は万全だとしている。
 なお、LIXILグループの架台事業は、これまでLIXILエナジーが販売、親会社のLIXILが生産する分業制を敷いていたが、4月1日より統合し、LIXILで一貫して行う。製販一体となって、より生産に近い部分でタイムリーな架台供給を図っていく狙いだ。

LIXILエナジー株式会社
〒136-8535‌ 東京都江東区大島2-1-1‌ LIXILWINGビル
TEL.‌03-3638-6248(担当:芦田)
http://www.lixil-energy.co.jp/r

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