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エコフューチャー、太陽電池内蔵標識販売好調

暗くなれば自動でLEDが点灯するから、夜間に標識が見えにくくなることはない

太陽電池内蔵型標識を製造するエコフューチャー(大阪市淀川区、一色誠司社長)が受注を伸ばしている。2015年4月期に20枚程度だった販売量が、今期は250枚へと伸長する見通しだ。

2011年創業の同社は、太陽電池やLEDを利用した表札や標識の製販を手掛けている。太陽電池内蔵型標識は14年10月から出荷を始めた。

同製品は調達した単結晶太陽電池セルに光を効率よく反射させるための導光板と、独自技術で印刷を施したフィルムを順に重ねる。周囲をフレームで固定して内側にLED電源を据え、裏面には市販のバッテリーを取り付ける。バッテリーはユーザーが交換することもできる。

太陽電池で発電した電力を昼間バッテリーに蓄え、夜間に放電してLEDを点灯させると、フィルムに施したデザインが明るく浮かびあがる。

電源の点灯と消灯は自動で行う。バッテリーは最大で60時間分の電力を供給可能だ。

顧客の大半は自治体で、主に同製品を、避難場所を指示する防災標識として利用するという。マネージャーの佐々木大輔氏は「東日本大震災以降、各自治体の防災への意識が高まっている。夜間でも目立ち、停電の際にも機能が損なわれない当社製品の需要は伸びている」と語る。

標識の大きさによって太陽電池の出力は変わり、幅、高さが36㎝、奥行き3.7㎝で出力が16Wの製品から、幅180㎝、高さ50㎝で、奥行きが3.7㎝ある48Wの大型標識まで揃う。

佐々木氏は「表示板そのものを垂直に設置する必要がある分、標識の上に太陽電池を露出させる構造に比べると発電効率は低い。だが、積雪量の多い地域にも設置できる利点があり、周囲の景観とも調和する」と話す。

太陽電池内蔵型標識の構造。セルの上に導光板を載せ、デザインを施したフィルムを重ねる

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