家電製品協会、スマートハウスの資格発足
一般財団法人家電製品協会(東京都千代田区、室町正志理事長)は1月、スマートハウスの販売業者を対象に、新たな資格制度を新設した。スマートハウスの普及拡大を見据え、専門性を有する人材の育成を図る。
同協会は、家電製品に特化した資格認定を行っている。これまで、販売業者向けに「家電製品アドバイザー」を、技術者向けに「家電製品エンジニア」を設け、2001年の発足から延べ16万人に資格を与えた。
新設の資格制度「スマートマスター」は、太陽光発電などの新エネルギーや省エネ関連の住宅設備の知見を有する人材を育てるのが目的だ。
試験は年2回、全国の主要都市で実施する予定だ。16年6月に申し込みを受け付け、第1回試験は9月に行う。「スマートハウスの基礎」と「家電製品」の2科目構成の筆記試験で、資格交付から5年間有効。資格更新制度もある。既存の「家電製品アドバイザー」、もしくは「家電製品エンジニア」の資格を取得している場合は、「家電製品」科目が免除される。
試験問題は、協会が作成したテキストから出題する。国内家電メーカーや住宅メーカーなどの協会会員が執筆し、早稲田大学、神奈川工科大学らの研究機関やコ―ジェネレーション・エネルギー高度利用センターや、太陽光発電協会など12団体が監修した。
家電製品協会認定センターの迎洋輔次長は、「業界が多様化するなか、ワンストップで説明できる人材が必要。試験内容は社会情勢や技術革新の動向を踏まえて、毎年見直していく」と話す。
なお、2科目の受験料は9230円で、1科目は6180円。学習テキストはB5版440頁で税抜き3800円。