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クリハラント、自社発電所6ヶ所16MW完成

EPCも積極展開

(上)あわじ佐野新島太陽光発電所に併設された電気自動車用充電スタンド。(左下)千葉富津太陽光第一・第二発電所。細長い敷地に太陽光パネルが敷き詰められた。(右下)東海村役場太陽光発電所はカーポートの上にパネルを設置。村のイベントも開催されるという。

太陽光のEPC(設計・調達・建設)を手掛けるクリハラント(大阪市西区、嶋田雅景社長)は今年8月、IPP(独立系発電)事業として進めていた6ヶ所、計16.3MWの太陽光発電所が運転を開始した。EPC事業も積極的に展開し、今期は15MWの受注を目指している。

同社はFIT(全量買取り制度)の開始に合わせてIPP事業に参入。今年8月に東海村役場太陽光発電所(茨城県那珂郡)が完成したことによって当初計画していた6ヶ所、計16.3MWの太陽光発電所が全て稼働した。

那須修二常務取締役は、「当初は2013年度内の稼働を予定していたので少し延びたが、無事全て発電を開始できた。6ヶ所とも地元の自治体から土地をお借りしたもの。IPP事業を進めるなかで様々な経験を積むことができた」と述べる。

あわじ佐野新島太陽光発電所(兵庫県淡路市)には、展望台のほか、電気自動車用の急速充電スタンドを併設。千葉富津太陽光第一・第二発電所(千葉県富津市/君津市)は、県が保有する配管送電線用地を利用したもので、全長約3.7㎞の細長い敷地に太陽光パネルを敷き詰めた。最後に稼働した東海村役場太陽光発電所では、村役場の駐車場にカーポートを造り、その上にパネルを設置した。「東海村の発電所はチャレンジだった。太陽光付きのカーポートの設計から自社で行った」(那須常務)。

また、同社はEPC事業も推進している。09年から14年8月までの完工実績は約40MW。直近1年で完成した発電所が多くを占め、容量にして25MWに及ぶという。2MW級を中心に、兵庫県企業庁が手掛ける三田カルチャータウンの6.5MWのメガソーラーの元請け工事も担った。

今年度は15MWの受注獲得を目指す。電設営業部の黒川裕文営業部長は、「最近は数100kWのミドル級も増えた。今期は36円案件を中心に32円にも対応していく」と話す。

O&M(オペレーション・アンド・メンテナンス)の研究開発をグループ企業と進めている。「我々は従来から発電所のO&Mを事業の一つとしてきた。点検や遠隔監視、性能評価なども含め、発電量を維持できる太陽光向けのシステムを構築しているところだ」(黒川部長)。

那須常務は、「当社は総合エネルギーのエンジニアリング企業。発電所を造ることが我々の仕事だ。太陽光での経験も全体のスキルアップに繋がる。今後は他の新エネルギー発電所のEPCに挑んでいきたい」と語った。

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