ソーラーワールド製30年パネルの魅力

総代理店ESIの土肥社長が語る

独ソーラーワールドが製品化した両面ガラスの太陽電池モジュール、『サンモジュールプロテクト』の売れ行きが好調だ。一体どのような魅力があるのか。日本総代理店ヨーロッパ・ソーラー・イノベーション(=ESI、横浜市中区)の土肥宏吉社長に聞いた。

──貴社の設立経緯について語ってください。

私は約15年間、遠心分離機の営業に携わり、用途のひとつにシリコン材料がありましたので、そこから太陽光発電と関わりました。あるきっかけがあって2011年にはドイツに在住し、太陽電池モジュールやPCS(パワーコンディショナ)などの販売を手掛けていました。そのときです。日本で福島原発事故が起こった。

しかし一方で、FIT(全量買取り制度)が始動し、太陽光発電の普及が始まろうとしていた。このとき、私は日本のエネルギー社会のために、太陽光発電市場の発展に寄与したいと強く思ったのです。

太陽光発電はやはりドイツが先行しています。政策や市場だけでなく、モジュールやPCS、架台といった製品も。だから、その技術や経験から良いところを日本に持ち込むことができればと。そういう思いでESIを立ち上げたのです。

 

──太陽電池モジュールについてどのような価値観をお持ちですか。

私は以前からモジュールに関心がありましたので、どのモジュールが最も価値の高いものなのか、真剣に考えた時期がありました。そして様々な市場の動向を観察していると、共通点がある。新興市場では、やはりモジュールを選ぶ基準の第一がイニシャルコストです。第二に発電効率が挙がります。

以前はドイツも同じで、安価なモジュールに人気が集中した。背景にはFITがあったからでしょう。しかし数年後にトラブルが多発し、いまでは長期間安定して発電するモジュールかどうか、そこに目が向けられるようになりました。

ここに答えが出ています。確かに太陽電池はコストダウンが至上命題です。安いということは大きな価値だと思います。

しかし太陽電池はエネルギーを生み出す発電装置です。日本のようにグリッドに繋がれていて、仮に故障しても、電力の供給が滞らないという状況でしたら影響は少ないかもしれませんが、たとえば無電化地域で電源が太陽光しかないという状態でしたら、モジュールが故障すると一大事です。

あるいはドイツのように、再エネの発電比率が高い地域になると、予期せぬ不具合が多発することになれば、設備の所有者のファイナンスの問題もさることながら、電力の需給バランスが崩れ、電力の安定供給に支障が出る懸念もあります。

日本ではメガソーラーが普及するようになって初めてファイナンスリスクという側面から、長期信頼性に目が向けられるようになりました。

つまりエネルギーを供給するという観点でいえば、やはり安定供給、安定発電です。それが技術的に担保されているモジュールこそ最も価値のあるものと思います。

 

──それがソーラーワールドのモジュールだと。

はい。私は多くのメーカーへ足を運び、設計理念や品質管理、原材料の使用状況などを細かく確認しましたが、どれを取ってもソーラーワールドが世界最高でした。ソーラーワールドは25年の出力保証を世界で初めて実施したのですが、その背景には確固とした技術の裏付けがあった。

今回の両面ガラスモジュールの30年保証も同じです。初年度の出力劣化率が3%、経年劣化率は0.35%です。当社では、多結晶シリコン型250Wタイプと単結晶シリコン型275Wを販売しています。

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