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PVeye 2013年11月号

特集「〝太陽光クライシス2015〟を乗り越えろ エネルギー大変革期に新たな商機をつかめ!」

特集) 〝太陽光クライシス2015〟を乗り越えろ
エネルギー大変革期に新たな商機をつかめ!
HEMS、PPS、蓄電池
ニュース) 順風光電、無錫サンテックパワー買収に名乗り / 経産省、400kW以上の発電所対象に実態把握に乗り出す
Company & Key person) 自然電力 磯野謙 代表取締役社長
データ) 世界市況データ / 2013年度の再生可能エネルギー措置法における賦課金の減免措置を受けた主な事業者 / 世界太陽光発電関連企業第2四半期決算データ

 かつて活況を呈していた欧州諸国のマーケットがいまや見る影もない。まるで大津波に飲み込まれたかのように。数多の企業が姿を消し、世に名を馳せた大会社も存亡の淵に立たされている。冷徹非常なまでに企業経営を脅かし、欧州の太陽光発電産業を縮減させたその正体は、〝太陽光クライシス〟―。

 2015年、我が国では再生可能エネルギーの買取り価格のプレミアム期間が終わる。価格が大幅に減額されれば、あの太陽光クライシスが誘発され、日本の太陽光発電マーケットも荒廃しかねない。

 PVプレイヤーはこのリスクにどう備えるべきか。迫り来るカウントダウン、妙案は容易に浮かぶものではなかろう。ならばいっそ視野を広げて外の世界に目を向けてはどうか。新たな商機が見つかるかもしれない。

 

 

進むゼロエネルギー社会

HEMS、FEMSに活路

 エネルギーを賢く使う―。このフレーズが世に浸透したのは東日本大震災が起こってからだ。震災直後に政府は大規模な計画停電を実施せざるを得ず、そのとき省エネの重要性を認識したのだろう。以後省エネ推進を強化し、EMS(エネルギー管理システム)の導入を促進している。補助事業こそいったん打ち切ったが、来年度からEMSの導入支援を再開する方向だ。ではこのEMS市場でPVプレイヤーは商機を見出せるのだろうか。

 

 

「HEMS、スマート家電で15年300億円へ」

三菱電機 リビングデジタルメディア事業本部 電材住設PV(太陽光発電システム)事業部 副事業部長 兼 スマート事業推進部長 朝日宣雄 氏

 

 

IPPの新境地!?

電力小売市場の実態を探る

 電力小売市場が数年内に変貌を遂げるかもしれない。電力システム改革が計画どおりに進展すれば、電力の全面自由化、そして発送電分離が実現する。

 マーケットの拡大機運が高まるなか、太陽光発電のIPP(独立系発電)事業者にもチャンスは生まれよう。PPS(Power Produce and Supplier=特定規模電気事業者)による電力小売市場、その実態と可能性を探る。

 

 

太陽光は売ったら損の時代がくる

蓄電池を上手に使い 自家消費で、電力高騰から身を守る

 2015年度、さらに抜本的見直しが待つ20年度、日本版FITはどんな制度になっているだろう。世界を見れば何が起きるか大体の創造はつく。買取り価格は間違いなく減額され、10円台、いやもっと買い叩かれてひとケタ台になっているかも知れない。

 そんな将来が来ても、「太陽光発電が衰退して終わるとは思えない」。そう話すのは大和ハウス工業、住宅事業推進部の鈴木基之主任だ。

 住宅用太陽光発電の近未来を占う。

 


弱小系統を守る大型蓄電池

レドックスフローの展望に迫る

 電力系統がパンクすれば、太陽光発電でつくった電気は一瞬で行き場を失う。この予兆は北海道での接続制限というかたちで、じわりとその姿を現し始めた。しかもこの受け入れ制限、近い将来、他地域でも起きる可能性すらある。天候任せの電源が勝手気ままな発電を繰り返すと、系統や電圧を乱すどころか、停電という事態を引き起こすからだ。

 ならば蓄電池に貯め、分単位で出力変動を吸収し、送電網を守れないか。普及拡大の鍵ともなった蓄電技術。その本命のひとつと目されたレドックスフロー電池の展望を追う。

 

  • 太陽光発電は政治情勢によって揺れ動く―――。
  • 脱原発を巡って二分する、主要7党のエネルギービジョン
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  • 脱原発を巡って二分する、主要7党のエネルギービジョン
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eye sight6~8

順風光電、無錫サンテックパワー買収に名乗り

買収予想額約160億円

 ヘビが象を飲み込む―。

 今年3月、経営破綻した無錫サンテックパワーの買収先に順風光電国際(SF-PV:Shungfeng Photovoltaic International)が名乗りを上げた。債権者である中国銀行、中国建設銀行などの銀行団が同意すれば、売上規模10億元(約160億円)たらずのSF-PVが無錫サンテックパワーを手中に収めることになる。

 

着工遅れにメス

経産省、400kW以上の発電所対象に実態把握に乗り出す

 経済産業省が12年度の買取り価格、42円/kWhの設備認定を受けた発電事業者に対して、実態調査に乗り出した。対象は400kWを超える発電所で、まずは法に基づき報告徴収という形を取る。

 13年6月末時点でも宙に浮く認定設備数は17.6GWにのぼるが、今回の調査によって着工遅れの実態にようやくメスが入る。

  • eye sight

Professional Vision38

「エネルギーから世界を変える」

自然電力 磯野謙 代表取締役社長

 12年度150MW、今年度は200MWの太陽光発電所の開発を目指す自然電力。同社の名を一躍広めたのが、岡山県錦海塩田跡地に建設する260MWという超大型発電所、そのコンソーシアムメンバーに選ばれたことだろう、磯野謙社長は「エネルギーから世界を変える」とビジョンを語る。

 

  • PID その真相を追うセルを電気化学的に腐食させる これが真のPID現象

Professional Vision36、39、40

日立産機システム、太陽光発電用昇圧アモルファス変圧器、受注伸長

待機電力抑制で収益アップ

 日立産機システム(東京都千代田区、青木優和社長)は、産業用太陽光発電向けにPCS(パワーコンディショナ)や変圧器の販売を伸ばしている。特に太陽光発電用のアモルファス変圧器の出荷は好調で、受注量が2012年度下半期だけでおよそ700台、容量にして287MWに達した。今期も前期を超えるペースで推移しており、さらなる拡販を目指す。

 

 

スパークス・アセット・マネジメント、民間資金をインフラマーケットに還流させる

 

 「向こう20年間のあいだに、20兆円のメガソーラーを開発する」。

 そんな遠大な計画が聞こえてくるが、1000兆円を超す赤字を抱えた日本の財政に、インフラ整備をする余裕などない。むろん、IPPや事業会社に20兆円など望めない。そこで期待されるのが、民間資金の活用だ。

 

 

正信ソーラージャパン、メイドインジャパンで勝負

100MWのモジュール工場稼働へ

 メイドインジャパンでライバルに先を越されるな―。

 今年11月より、福岡県糟屋郡にある原工業団地に100MWのモジュール工場が稼働を始める。中国の太陽電池メーカー、ゼンシャインPVテックの日本法人、正信ソーラージャパンが設立したゼンパワーによるモジュールアッセンブリー拠点だ。

 コンセプトに「Made in Japan ・ Made for Japan」、日本のための日本製を掲げ、総投資額約7億円を投じた工場では、日本製のセル調達も視野に入れ、日本品質を追求したモジュールブランドを目指すという。11月に稼働させ、14年1月より順次、製品出荷を始める予定だ。

 

 

 

 

  • PID その真相を追うセルを電気化学的に腐食させる これが真のPID現象

企業探求10、32

シュナイダーエレクトリック
変電設備一体型システム提案、13年100MW受注目指す

2MWで30ftのコンパクト設計、耐塩重視の日本仕様

 仏・重電大手のシュナイダーエレクトリック(日本法人・東京都港区)は、日本の太陽光発電マーケットで、インバータや昇圧変圧器、配電盤などを一体化した出力2MWクラスの変電設備一体型システムを積極的に提案している。トータルコスト削減、収益性向上を武器に2013年100MWの受注を目指す。

 

ガイアシステム

マッチング事業で分散型のエネルギー社会を創る

 地権者と発電事業者を繋ぐ太陽光発電のマッチング事業で実績を上げるガイアシステム(神戸市中央区、渕上智信会長)。2012年8月に環境エネルギー事業の一環で同事業に着手し、兵庫県内2ヶ所でメガソーラープロジェクトを成約させた。10月にはさらに5件の契約が成立する見通しだ。同社の取り組みに迫った。

 

 

  • 企業探求

インサイドニュース41~45

 

丸文、ソーラーシェアリング用システム発売
太陽光販売大手の社長、詐欺容疑で逮捕
中・杭州浙大サニーエネルギー、日本法人設立
ハレオンソーラージャパン、2.2MWメガソーラー来春稼働へ
新興マタイ、小規模産業用パッケージシステム本格発売
新星電気、コンクリ架台積極提案
丸紅、米・架台製販ゼップソーラーと提携

フィールドロジック、大阪都心に本社移転

GWソーラー、西日本支店開設

 

人とその力54

桑野幸徳 太陽光発電技術研究組合 理事長
第十八回 / 現場、現物、現実

 2000年11月に三洋電機の社長に就任した桑野は、すぐに社員の間で話題になった。それは頻繁に社員の前に姿を現していたからだ。

 

  • 人とその力

新製品 Products Review52~53

 

1)ユアサM&B…低圧連系用キュービクル一体型システム発売
2)日新電機…100kW/250kW屋外型パワーコンディショナ販売

3)新電元工業…三相9.9kWパワコン発売、「力率一定調整機能」オプション追加

4)東芝三菱電機産業システム…1000V対応PCS、665kW/750kW機販売

 

  • 新製品 Products Review

MARKER&DATA47~51

 

世界市況データ(ポリシリコン、ウエハ、セル、モジュールのスポット価格) / 2013年度の再生可能エネルギー特別措置法における賦課金の減免措置を受けた主な事業者 / 世界太陽光関連企業2013年第2四半期決算データ

  • MARKER&DATA

 

発刊日 2013年10月25日
定価 1,944円
コード 雑誌80109-10 4910801091038 01800

PVeye 2024年4月号

安定成長に漂う不透明感 オンサイト太陽光最前線

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2024年03月25日
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1,980円

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2024年02月24日
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飛躍の年になるか 再エネ大予測2024

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2023年12月25日
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低位安定市場に光明 住宅再エネリバイバル

発刊日:
2023年11月25日
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