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PVeye 2014年11月号
特集「太陽光発電 消失の危機 再エネ買取り中断をどう乗り越えるか」
特集1) 太陽光発電 消失の危機 再エネ買取り中断をどう乗り越えるか
〝九電ショック〟で実損被害拡大か/太陽光5GWが暗礁に/九電が明かした接続保留の内実/5電力、買取り中断の衝撃/生き残りを賭けた4つの選択/「早期解決には、国が全面に立って電力会社を監督すべき」JAG国際エナジー 木村泰宏 代表取締役社長/「まずエネルギーのベストミックスを示せ。系統を賢く使えば、再エネ市場はまだ伸びる」SBエナジー 藤井宏明 副社長
【緊急提言】
「再エネ推進の方針は変わらない。系統問題の早期解決へ 国会議論も検討」自由民主党参議院議員 決算委員長 小坂憲次氏/「分散型電源の普及なくして、この国のエネルギー体系はもたない」神奈川県知事 黒岩祐治氏 ほか
特集2)導入進む遠隔監視システム 狙うは〝ストック〟マーケット
低圧産業用で遠隔監視導入のススメ/完工後が事業の始まり 事業者目線の性能・コストを提供する 新栄電子計測器 成勢明 代表取締役
太陽光発電 消失の危機
再エネ買取り中断をどう乗り越えるか
九電ショックを端に本格化した太陽光外し。
設備認定の新規凍結や買取り価格の大幅な引き下げなど抜本的な制度改革が叫ばれている。だが制度改革も、系統連系枠の拡大も時間やお金がかかる。九州電力の回答保留解除には、恐らく1年近くかかるだろう。
再エネ買取り中断による被害と実態経済に与える影響を最小限に抑えるには、認定バブルつぶし。これをせずして解決はないはず。太陽光発電消失の危機に、我々はどう立ち向うべきか。マーケットの存亡を賭けた選択を迫られている。
〝九電ショック〟で実損被害拡大か
太陽光5GWが暗礁に
再生可能エネルギーの接続保留問題が九州で深刻さを増している。九州電力が契約申請済みのものまで保留の対象としているため、見切り発車で着工した発電事業者がプロジェクトの中断を余儀なくされ、実損被害が拡大している。
九電が明かした接続保留の内実
9月24日、再生可能エネルギーの接続回答を翌25日から突然保留すると発表した九州電力。太陽光の接続申し込みが殺到し、7月末時点で管内の再エネの接続契約申込量が1260万kWに達したため、すべて受け入れると電力の安定供給が損なわれる恐れがあるとして契約申請済みのものまで一部保留の対象とした。同社は九州各地で説明会を開催して理解を求めたが、発電事業者からは反発の声が止まない。九電は最大限再エネを受け入れる姿勢だが、どのような対策を講じているのか。
5電力、買取り中断の衝撃
生き残りを掛けた4つの選択
5電力会社が買取り中断―
FIT導入からわずか3年目で、全量買取り制度は事実上、破綻した。九電の連系攻防ラインは800万kW。それに対して760万kWが導入・契約済みだ。残る接続枠はたった40万kW。系統拡大に失敗すれば、1220万kWが接続不能に陥る。揺らいだ制度への信頼。広がる混乱と不安。克服には駆け込みによる負の連鎖を絶つしかない。
「早期解決には、国が全面に立って電力会社を監督すべき」JAG国際エナジー 木村泰宏 代表取締役社長
「まずエネルギーのベストミックスを示せ。系統を賢く使えば、再エネ市場はまだ伸びる」SBエナジー 藤井宏明 副社長
【緊急提言】
「再エネ推進の方針は変わらない。系統問題の早期解決へ 国会議論も検討」自由民主党参議院議員 決算委員長 小坂憲次氏
「分散型電源の普及なくして、この国のエネルギー体系はもたない」神奈川県知事 黒岩祐治氏
「再エネ比率30%までは電源調整で受け入れ可能」ドイツ連邦 環境・自然保護・原子炉安全省 気候変動対策・エネルギー大転換局長 トーステン・ビショッフ氏
「再エネ推進の大義を再考せよ。安直に導入を制限してはならない」太陽光発電技術研究組合(PVTEC)理事長 桑野幸徳氏
「系統運用制度の見直しで、自然エネルギーは導入可能だ」自然エネルギー財団 常務理事 大野輝之氏
導入進む遠隔監視システム
狙うは〝ストック〟マーケット
国内太陽光マーケットの拡大に伴い、出力10kW以上の産業用太陽光で遠隔監視システムを目にする機会が増えた。FIT(全量買取り制度)のプレミア期間は間もなく終わりを迎えようとしているが、新設・既設の〝ストック〟需要への期待が高まっている。遠隔市場のいまに迫る。
低圧産業用で遠隔監視導入のススメ
完工後が事業の始まり 事業者目線の性能・コストを提供する
新栄電子計測器 成勢明 代表取締役
43、45
横浜環境デザイン
住宅用太陽光からアグリゲータまで 目指すはスマートシティコーディネータ
FITバブルの終焉。その言葉がチラつき始めるなか、次に進むべき方向を模索している太陽光プレーヤーは少なくない。横浜環境デザイン(横浜市港北区、池田真樹社長、YKD)は、住宅用太陽光をベースに、新たなO&M(オペレーション・アンド・メンテナンス)サービスやスマートシティ時代を見越した取り組みに着手している。
チョープロ
IPP事業推進 長崎中心に47MW運開へ
長崎のLPガス会社であるチョープロ(長崎県西彼杵群、荒木健治社長)は、長崎県内を中心に太陽光発電のIPP(独立系発電)事業を積極的に進めている。これまでに9ヵ所、約10MWを稼働させ、現在30MW案件を含む6ヵ所34.5MWを計画、合計で47MWになる見通しだ。将来の電力小売りも見据え、事業を推進していく。
44
高知で太陽光EPC30MW超へ
荒川電工 荒川浩一代表取締役社長
太陽光発電所向けのEPC(設計・調達・建設)を手掛ける荒川電工(高知市高埇、荒川浩一社長)が実績を重ねている。2013年1月に高知県初となるメガソーラーを自社発電所として開発、これまでに自社案件も含め県内で累計約10MWのメガソーラーを完工した。現在建設中や建設予定の案件を含めると総出力は30MWを超える。EPC事業に加えて、同社はO&Mやリサイクルパネル事業へも踏み切る構えだ。
42、47
帝人、変換効率UPのペースト材を開発
ボロン拡散層の形成で裏面電極を改良
5年先、太陽電池はどのような構造になるのだろうか。帝人は、現在市場の9割を占めるシリコン結晶系太陽電池の改良が進み、今でいう超高効率製品が主流になると予想する。そして今年10月、ウエハ内の電気を効率よく裏面電極に集める「拡散層」の形成に寄与するペースト材を開発した。
ケミトックス、機械的荷重試験拡充へ
気圧方式採用で柔軟な耐風圧・積雪評価可能に
第三者試験機関のケミトックス(東京都大田区、中山紘一CEO)は、今年4月より気圧方式の耐風圧試験装置を用いた機械的荷重試験を開始、より柔軟な耐風圧・積雪評価を提供できるようになった。装置のフル稼働状態が続くなか、同社は追加投資を決定。11月末に装置1台を増やし、試験業務の拡充を図っていく。
33
壺阪寺[奈良県]
観音様を照らして30年
出力低下は年率0.22%
32
【EEG賦課金】
初めて減少に転じる
49
サンコムソーラー、新型モジュール開発に力点
戦略的パートナーシップ強化
50~57
藤崎電機、通期売上高81億へ
SMAジャパン、社長交代新社長に今津氏
三進金属工業、太陽光架台出荷5倍50MWへ
アブリテックジャパン、住宅用商材を強化
台・デルタ電子、複数台連系対応PCSで低圧向け販売強化
バイタルフォース、50kW発電所キット販売強化 初年度80セット
イワテック、IPP11MW計画
音羽グループ、PV向け避雷器の販売堅調
ユニ・ロット、太陽光部門 急成長
ダイドーハント、屋根上架台、品数拡充
英弘精機、日射・気温一体型センサーを発売
JAソーラー、新モジュール2機種を発表
四電工、今上期PV工事受注51MW
日新電機、屋外型250kWPCSの新製品を発売へ
59
1)河村電器産業…小型化実現、新型接続箱発売
2)屋根技術研究所…金属屋根用の新製品を発売 立平・瓦棒屋根向けラックレス架台
61~65
世界市況データ(ポリシリコン、ウエハ、セル、モジュールのスポット価格) / PPS(特定規模電気事業者)一覧 / 多数台連系対応のJET認証を取得しているパワーコンディショナ一覧
発刊日 | 2014年10月24日 |
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定価 | 1,940円 |
コード | 雑誌80109-10 4910801091045 01796 |