バックナンバーのご案内
PVeye 2015年8月号
特集「電力自由化時代がやってくる!大詰め迎えた制度づくり」
太陽光発電所のセカンダリーマーケット。
稼働後、数年を経過した太陽光発電所が再び取引される市場だ。新規開発のハードルが上がり、稼働済み発電所が15GWを超えたいま、マーケット創出の素地が整いつつある。
ならば発電所の資産価値は高いにこしたことはない。事業者の間では、発電所の長期稼働を目的にO&M(保守・管理)を導入する動きが活発になってきた。
これに伴って、20年といわず、30年、40年、あるいは100年稼働する発電所が誕生するかもしれない。その価値をDD(デューデリジェンス)で正当に評価できれば、セカンダリーは根を張り、目を出すはずだ。未開のセカンダリー。その可能性と商機を探る。
見逃すな!セカンダリー “ストック”を狙え
現状、セカンダリー発電所の主役になりそうなのは、収益性やデューデリジェンス費用などを考慮すると、数100㎾以上の地上設置型発電所だ。
稼働済み発電所のうち、500㎾以上は5,432件、7.2GW。ここからセカンダリーマーケットに流れ込む!?
500㎾以上の認定数は1万7,296件、49GW。潜在的なマーケットに!?
セカンダリー×インフラファンドの方程式を解く
安易な売買には注意!
新規開発を行う"プライマリー"が落ち着こうとしているなか、隣には"セカンダリー"が見えてきた。まだ暗中模索と言える部分も多いなか、上場インフラファンドの始動も相まって、否が応でも期待は高まる。果たしてセカンダリーは現実となり得るか。
セカンダリーでもしっかりリーガルチェック!
TMI総合法律事務所 野間敬和弁護士
目指せ40年稼働
セカンダリー市場創出でO&M・TDDがマスト
稼働済み発電所の増加で、セカンダリーマーケットが動き始めている。
「建設リスクは負いたくないがIRR5%の発電所がほしい」買い手と、「グリーン投資減税狙いで建てたはいいが管理が大変」な売り手。
双方が合意して転売成立。
となる前に、ちょっと待った!
その発電所、きちんとO&Mしていましたか?買う前にデューデリしましたか?
太陽光発電事業は20年で終わりではない。きちんと管理して、長期安定稼働を目指そう。
転売タイミングは稼働5年以降か 大きな市場は期待できない!?
ベクター・クアトロ/ホルヘ・デ・ミゲルカントリーマネージャー
アドラーソーラーワークス/ゲラルド・ワットルバ代表
1GWの情報量活かし、最適メンテ
ユーイ自然電力オペレーション 磯野久美子代表取締役
PR値活用のときの注意点 日射計の設置方法を要チェック
NTTファシ、O&M新メニュー続々 簡易診断、PCS遠隔再起動
太陽電池の劣化 基本のき
酢酸による電極腐食を極める
産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 原浩二郎氏
太陽電池が劣化し、出力低下を引き起こした発電所はごくごく僅か。だがそれは、竣工間近のいまだけ。巷では「10年程度、時間が経てば、寿命を迎える太陽電池が出てくる」とささやかれている。知らなきゃ怖い太陽電池の劣化メカニズム、その基本の「き」を理解しよう。
太陽電池の劣化 PIDのいま
国内でも発生事例出現
ケミトックス PV・材料統括責任者坂本清彦取締役
FITが始まった2012年頃、国内市場ではPID現象に関する話題が市場を騒然とさせていた。その後メーカーによる対策が進み、一見落ち着いたように見えるが、決してPIDがなくなったわけではない。日本でもPIDの実例が報告され始めている。
信越化学工業、ゴムシートシリコーン封止材を開発
高耐久性、耐PIDを実証
信越化学工業と産総研は6月22日、信越化学工業が開発したシリコーン封止材を用いた太陽電池モジュールの各種評価試験を行い、高耐久性や耐PID効果を確認したと発表した。EVAが主流の封止材市場で、シリコーンは優位性を打ち出せるのだろうか。
O&Mの落とし穴
災害・盗難にご用心!
いかに有益なO&M(保守・管理)サービスを受けても、太陽光発電所の安定稼働を脅かすリスクはある。意外と多いのが、突風や大雪による倒壊事故と盗難被害だ。
-
電力覇者決定戦!ジャンルを越えた異業種コラボ 誕生のワケ
東電を中心についに動き出した異業種コラボ。電気代にガス代、通信料金…すべてまとめてセット割りといった電気+αのサービスが登場予定だ。どれだけ電気代が安くなるのか、+αサービスの中身は大いに気になるところ。しかし、小売りビジネスを規制する制度設計いかんでは、こうした異業種コラボが白紙になる可能性も出てきた。とても気になる異業種コラボと制度設計を追った。
電力自由化時代がやってくる!
ホワイトラベルは悪か、はたまた小売りの旗手か
大詰め迎えた制度づくり
自由化をめぐる制度設計が大詰めを迎えるなか、我先にと異業種コラボが誕生しつつある。だが、肝心要の託送料金は結局、7月31日までわからず仕舞い。さらにホワイトラベル論争まで勃発。規制次第では、異業種コラボの戦略見直しを迫られかねない。
京セラ
住宅用太陽光に本腰
家庭用蓄電池の販売強化
2013年度から高水準の生産が続く京セラ。国内生産を強みに太陽電池モジュールの競争力を高めているが、FITのプレミア期間が終了し、マーケットが縮小する可能性も出てきた。どのような戦略を描いているのか。
中電工
PV施工350MWへ
蓄電システムも提案
中国電力グループの電気工事会社である中電工(広島市中区、小畑博文社長)が太陽光発電の施工実績を伸ばしている。直近3年間で200MWに迫り、今期は150MWを目標に掲げる。今後は自家消費を見据えて蓄電池の提案も視野に入れている。
電力自由化で思わぬ余波
新参小売りへ、FIT買取り義務の例外を
送料規制や登録制などFIT制度の抜本的な見直しが話題を呼ぶさなか、8か月後に迫った小売り全面自由化とFIT制度のかみ合わせの悪さを是正する議論も始まった。テーマは新参者の小売りたちに、買取拒否の例外を与えるか否か。
日創プロニティ 石田徹代表取締役社長
太陽光で急成長 今後のキーワードはM&Aと商品開発
架台メーカーの日創プロニティ(福岡市南区、石田徹社長)がメガソーラー向け架台の受注量を伸ばしている。今年6月末までの累計受注量は600MWを超えた。だが、太陽光市場はプレミア期間を終え、節目を迎えた。今後どう舵を取るのか。昨年11月末に社長就任した石田徹氏に聞く。
【役員大異動】来る者、去る者
東京工業大学
環境エネルギーイノベーション棟
[東京都]
東京から世界へ
近未来的エネルギーシステムの第2章が始まる
住友電設、太陽光施工1000件超え 昨年度受注80MW
デルタ電子、兵庫県赤穂市で4MWの自社発電所着工 自社PCSを分散設置
関西パイプ、沿岸部・積雪地に金具や架台を積極提案
YKDグループ、ステンレス架台新製品発売
環境資源開発コンサルタント水上架台3.6MW出荷 メガソーラー2件に納入
RECソーラー、低圧向け太陽光キットを今夏発売へ
第3回関西PVEXPO開催へ インテックス大阪 9月2日~4日
WQ、家庭用独立電源システム拡販へ
キョーラク、水上フロート架台 半年で9MW出荷
イソフォトンジャパン 水上架台開発 3.5MW出荷へ
イートラスト、売上10%増 メンテ、監視システム積極提供へ
ジンコソーラー、両面ガラスモジュール開発
トラバース、今期20%増60MWへ
サカタ製作所、地上用架台を新開発
タカシマ、IPPに参入
ネグロス電工、太陽光電源の浄水装置発売
1)サンテックパワージャパン、住宅用モジュール4種とハイブリッド蓄電システム今秋発売へ
2)日新電機、DC1000V対応接続箱開発
3)IDEC、屋外対応5.9㎾・HEMSコントローラを同日発売
1)世界市況データ(ポリシリコン、ウエハ、セル、モジュールスポット価格)
2)温室効果ガスの削減目標
3)太陽光発電用パワーコンディショナ出荷量
発刊日 | 2015年07月24日 |
---|---|
定価 | 1,940円 |
コード | 80109-7 4910801090758 01796 |