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PVeye 2015年12月号
特集「住宅回帰はできるのか 市場に漂う閉塞感 蓄電、ZEHに光明アリ!?」
3年間のFITプレミアも終わる。
今年からは〝住宅回帰〟だ――。
市場のちこちからそんな声が聞こえ始めた2015年度。
さあ、戻ろうと再び足を踏み入れたはいいものの、
市場には閉塞感が漂う。
いったい何が起こっているのか。
住宅回帰はできるのか
市場に漂う閉塞感
蓄電、ZEHに光明アリ!?
FITによって10㎾超の市場が急速に立ち上がった一方、13年度を境に落ち込み始めた住宅用太陽光。その歯止めがなかなか効かない。
住宅用を含むアンダー50で成長してきたプレーヤーの業績もピークアウトし始めた。
だが決して光明がないわけではない。一つの鍵は蓄電池だ。
いまは雌伏のとき!?
何が起こった住宅用太陽光
昨年度は月間1.5~2万件のペースで導入が進んでいた10kW未満の住宅用太陽光。10kW超の全量住宅用を合わせると、住宅用の導入数は、25万件規模と見られていた。
今年度に入り、4月こそ1.9万件となったが、5月から7月までは1.3~1.5万件と低調に推移。10kW超の全量住宅用が減少している今年度は、このままいくと前期比2割減、年間20万件を下回る可能性がある。
「今下期から市場は荒れる! 生き残りかけて購買力フル活用」
高島 山本明 建材事業本部太陽エネルギー事業推進統括部長
転換期を迎えた太陽光市場。住宅用もまた然り。
住宅用PV商社トップの高島は市況をどう見ているのか。
住宅用PV架台に競争の波
OEM黒子に終止符!?
住宅用架台が競争の波に晒されつつある。これまではパネルメーカーに純正架台として採用されれば、OEM(他社ブランドでの生産)で一定量の出荷が見込めた。だがコスト競争が激化するなか、販売店から打ち切られる可能性もある。
ソーラーフロンティア 3年後住宅用でトップに
太陽光+蓄電池で30円/kWh実現へ
2018年に住宅用太陽光でシェアトップを獲る――。CIS太陽電池大手のソーラーフロンティアが野心的な目標を打ち出した。
コスト競争力を武器に住宅用でさらなる成長を目指す。
岐路に立つ小規模産業用
27円・青天井抑制を乗り越えろ
10kW以上50kW未満の小規模産業用マーケットは、わずか3年で設備認定量は79万件、25GWを超えた。
だがプレミアが終わったいま、認定量は伸び悩む。このまま終焉を迎えてしまうのか。
損保ジャパン、保険加入枠拡大
低圧事業者をサポート
青天井抑制の補償サービスが注目されているが、最近の異常気象に備えて保険にも目を向けるべきだろう。損保ジャパン日本興亜は今年6月より太陽光向け火災保険の対象枠を広げ、低圧発電所などの個人事業主も加入できるようにした。
補助金依存からの脱却!
蓄電池メーカーの創意と挑戦
2016年度から住宅用リチウムイオン蓄電池の補助金がなくなる――。
蓄電池は1台100万円以上もする高額な代物だ。
補助金停止に伴い、市場が冷え込みかねないが、創意工夫とコスト低減に挑戦するメーカーもいる。過熱する蓄電池戦線、どこが勝つのか。
完全自給自足を実現!
WQのオフグリッドハウス
系統には一切繋がず、太陽光や蓄電池などで電力を供給する「オフグリッドハウス」。再エネ専門商社のWQ(東京都中央区、シュテフェン・シュトゥデニー社長)が商品化を進めている。
「蓄電池リユースの事業化へ、16年は仕掛けの年」
フォーアールエナジー 塩見達郎 取締役副社長
日産自動車と住友商事が共同出資で2010年に設立したフォーアールエナジー。使命は、EV(電気自動車)のリチウムイオン蓄電池をReuse(再利用)、Resell(再販売) Refabricate(再製品化)、Recycle(リサイクル)する〝4R〟の事業化だ。家庭向けには、EV用の蓄電池付き充電器やリチウムイオン蓄電システムを販売している。
英弘精機
高性能 次世代日射計発売へ 屋外検査システムなど新製品続々
気象計測器メーカーの英弘精機(東京都渋谷区、長谷川壽一社長)が、太陽光関連の新製品を相次ぎ発売する。12月に日射計の異常を検査する日射計屋外検査システムを、来年年初には高性能な次世代日射計を売り出す予定。高度化する日射計測のニーズに答える構えだ。
アルシス 高根沢喜美一 代表取締役
「工事会社がストッパーに、不良施工は必ず減らせる」
太陽光発電所の品質向上に取り組む気骨ある電気工事士がいる。栃木県の工事会社アルシスの創業社長で、全国施工組織、職人革命期の会長を務めた高根沢喜美一氏だ。氏の職業観とは。
中パワーウェイ 架台120MW出荷
来期200MWへ
中国架台大手のパワーウェイが、日本での太陽光架台の販売を伸ばしている。2015年の出荷量は120MWに達する見込み。
なぜ売れるのか。
ドローンでメガソーラーのパネル検査
エナジー・ソリューションズらが新開発
メガソーラーのパネル検査を合理化するため、遠隔監視サービス会社のエナジー・ソリューションズ(東京都千代田区、森上寿生社長)らがドローン(小型無人航空機)を使った新たな手法を開発した。検査コストは従来の3分の1から2分の1まで低減できるらしい。早ければ来春にも活用できそうだ。
量的制御の時代に突入か!?
FIT価格決定法に入札方式浮上
国民負担と系統枠が悲鳴をあげ、2030年のエネルギーミックス=22~24%の達成に黄信号が灯るかもしれない。
こうした危機感から入札方式によって、太陽光発電は量的制約をしていく。そんな改革像が見え始めた。シリーズ「徹底検証!FIT大改革」の第2弾は、買取り価格の決定方式と系統制約を追う。
【系統アクセス】
第2四半期の接続検討351件
電力広域的運営推進期間は11月12日、
第二四半期(7~9月期)の系統アクセス状況を公開、全電源の接続検討数466件のうち、
太陽は351件となった。
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アンフィニ
親川智行代表取締役社長
1国100MWモデルで世界へ
米国、フィリピンに本格進出
受注30MW超
太陽公パネル製造のアンフィニが
海外展開を加速させている。
9月に米国とフィリピンに
現地法人を設立し、両国で
それぞれ30MW以上の受注を
獲得したという。
経営トップの親川智行氏に
今後のビジョンを聞いた。
ジャパン・リニューアブル・
エナジー
竹内一弘社長
「太陽光500MW、風力500MWの
旗は降ろさない」
太陽光500MW、風力500MW、
合計1000MWの電源開発を目指す
ジャパン・リニューアブル・
エナジー(JRE)。今年10月、
社長に就任した竹内一弘氏、
その竹内氏を支える
中川隆久副社長に戦略を聞いた。
西・ゲスタンプ スチール架台販売本格化
ヒデ・ハウジング、IPP40MWへ
傾斜地は自動施工で NTTファシら新工法 来春実用化へ
中立電機 北海道110MW案件に集電箱600台納入
航天機電 両面発電モジュール年産100MW増強
ストライクポイント 現場で使える保守点検アプリ開発
日本カーネルシステム バイパスダイオード検査機発売
君岡鉄工、売上微減も来春栃木で新工場稼働
栗原工業、EPC実績70MW 受注残210MW超
AGCマテックス FRP架台 累計出荷30MW
岡村産業 遠隔監視システム提案強化
ユメヤ、自社発電所来夏5MW稼働へ
シーテック、愛知でメガソーラー完工
太陽光+蓄電池でスマホ充電 都内2ヵ所で実証開始
1)ハンファQセルズジャパン
低圧PVシステムに3シリーズ追加
2)ユハラ
新型クランプ発売
3)栄信
屋根向けアンカー金具発売
世界市況データ/世界における再生可能エネルギーの直接・間接雇用推計/国内太陽光関連企業決算データ
発刊日 | 2015年11月25日 |
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定価 | 1,940円 |
コード | 80109-11 4910801091151 01796 |