[特別対談 第6回]PVアセットマネジメントの必要性

2016.07.01

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 ヨーロッパ・ソーラー・イノベーションの土肥宏吉社長と業界のキーパーソンの特別対談。今回は太陽光関連製品からO&M(管理・保守)の領域まで幅広く保証サービスを提供している日本リビング保証の荒川拓也会長をお迎えして、アセットマネジメント(資産管理)の必要性について考察を深めた。

土肥氏●私が荒川会長とお知り合いになったきっかけは、貴社が提供されていらっしゃったPCS(パワーコンディショナ)の第3者保証です。一定の限度額を上限にPCSの交換費までサービスに含むという内容が衝撃で、思わずお声がけさせていただいたのです。ですから当時のことはよく覚えています。ではまず貴社の取り組みを紹介いただけますか。

荒川氏●はい。当社はもともとハウスメーカーさんやディベロッパーさんの裏方で住宅設備の保証サービスを提供してきました。損害保険会社が当社の株主ですから、保険のプログラムをベースに保証サービスを商品化してきたのです。やがて業容を広げ、住宅用太陽光システムの設備メーカーから業務を受託して太陽光パネルやPCSの保証を始めるようになりました。ユーザーの設備が故障すると、現場に急行し、2次対応までワンストップで行います。いまではメガソーラーまで対象を広げ、メーカー保証のバックアップからO&M業者さんを対象にした総合補償まで幅広く手掛けています。

土肥氏●貴社は、長く住宅設備の保証サービスをやってこられた実績がバックボーンにあって、それを太陽光業界に持ち込まれたので、次々に新しい商品を提供していけるのでしょう。どれも魅力あるサービスだと思いますが、とくにO&M総合補償制度は画期的だと思います。というのも、日本の太陽光業界では、太陽光発電所をアセットマネジメントするという慣習が根付いていないからです。
 太陽光発電所を複数所有されているIPP(独立系発電)事業者は、会社の資産を投じて発電所を開発し、設備から定期的に収入が生まれるので、これはもうアセットマネジメントの領域です。本来はアセットマネージャーのような役割を担うO&M業者の存在が必要なのですが、メーカー保証や各種保険の適用範囲をよく理解されないまま、O&Mのメニューを組まれているケースが多いのです。
 そこで当社は、提携先の独O&M大手グリーンテック社とともにアセットマネジメントの考え方を導入して、お客様目線のO&Mメニューを日本で提供しているのですが、まだまだ浸透していません。ですから、貴社が必要な保険を最適に組み合わせたO&M総合補償制度を提供されると、O&Mサービスの価格の平準化に繋がりますし、太陽光業界の底上げになると思います。

荒川氏●以前、メガソーラーの事業者の方が火災保険に加入しておられたので災害補償は必要ないのではないかと、素朴な疑問がありました。加入している火災保険でどこまでリスクをヘッジできるのか、誰かがオーナーさんのためにチェックしなければ、無駄なコストが発生してしまいます。おっしゃられるとおり、発電所のアセットマネージャーは必要だと思います。
 そしてそれをO&M業者さんが担われるのであれば、当社のO&M総合補償制度は有効です。通常の災害補償だけでなく、売電収入が月額30万円まで支給されますし、想定できる発電不足をほとんど網羅しています。サービスに加入いただくと、突発的なトラブルで発生するO&M業者さんの出張費も補償からおりるので、コストを抑えられます。

土肥氏●最近は、長期安定発電に向け、O&Mの重要性が高まってきましたが、さらに踏み込んで、太陽光発電所という資産を効率よく運用するという慣習が根付き、資産価値の高い発電所が普及する状況をつくりたいですね。

ヨーロッパ・ソーラー・イノベーション株式会社
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