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アンフィニ、パネル生産苦戦 工員40人超リストラ検討

2019.04.30

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 大阪の太陽光パネルメーカー、アンフィニが太陽光パネルの生産で苦戦している。40人超の人員整理を進め、再建を図る考えだが、前途は多難だ。(PVeye記者・川副暁優、平沢元嗣)

 アンフィニが、福島県楢葉町で太陽光パネルの生産拠点、「福島工場」を稼働させたのは2017年4月である。同社は、約1万坪の敷地に、延床面積約5000坪、鉄骨2階建ての建
屋を建設し、年産能力250MWのパネル生産ラインを導入、総工費は約75億円にのぼったと公表していた。
 その総工費75億円は、アンフィニが福島県の第一地銀、東邦銀行から借り入れて用意したが、アンフィニは原発被災地に60人以上の雇用を創出する条件で総工費の3分の2に当たる49億円を経済産業省から『津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金』として受給。実質26億円の借入金で工場を建設した。
 だが、太陽光パネルの販売は振るわず、同社は福島工場のパネル生産を当初の計画より大幅に縮小。「積みあがった在庫は15億円にも及んだ」(親川智行会長)。
 そこで、同社は工員のリストラクチャリングを検討したが、工場の建設に際し、補助金を受給したため、受給後5年間は雇用状況を国に報告しなければならない。同社は補助金の交付要件を遵守し、現在も60人以上の雇用を継続している。
 しかしながら、売上げが立たないなかで雇用を維持し続ければ、財務が悪化するのは言うまでもない。事実、同社は昨年から、東京本社をはじめ、支店を相次ぎ閉鎖し、福島工場の工員を除く営業社員を減らすなど対応に追われている。
 では、なぜ稼働からわずか2年でパネル生産を縮小せざるを得ない状況に追い込まれたのだろうか。

想定外の価格破壊

 アンフィニは当初、太陽光パネルを年間100MW販売していく計画だった。高品質な日本製を謳いつつW単価50円で売り出せば、充分売れると踏んでいたわけだ。
 だが、海外製パネルとの価格競争に敗れ、計画通りにはいかなかった。福島工場が稼働したのは17年4月。FITの始動から4年以上経過し、日本の太陽光発電市場が縮小に転じるなか、中国勢を中心にパネルの値下げ競争が激化していたのである。
 ただ、アンフィニは、海外メーカーの製造設備を間借りして太陽光パネルを生産するファブレスメーカーだった。敢えて自社工場を保有せず、リスクを回避することで過当競争を生き抜いてきた経緯がある。そんな同社だけに、パネル工場の建設に伴うリスクは充分把握していたはずだ。
 アンフィニの親川会長はこう敗因を分析する。
 「福島に工場を建設したのは、何よりもここに雇用を生み出さなければならないという強い思いがあったからだ。計画を入念に練って投資に踏み切ったが、想定外のことが起きた。まずトランプ政権による緊急輸入制限によって米国市場への販路が絶たれた。さらに中国政府による昨年の導入抑制策。パネルの価格破壊が起こり、昨年7月頃からWあたり35円という破格の値段でパネルが市場に出た。50MWや60MWの大型案件への出荷も予定していたが、パネルの軽微変更が可能になり、中国勢に切り替えられた」。

険しき再建への道

 この状況下、アンフィニはどのように巻き返しを図るつもりなのか。目下の課題は福島工場での雇用の継続であろう。
 親川会長によれば、「一旦60人の工員を20人まで削減したいと半年前から国に要望している。我々の提案は、2年で業績を立て直し、その後3年間再び福島県民を60人雇用するというもの。国に許可を求めるべく交渉している」。
 そして再建に向け、同社はまず、「中国メーカーからOEM(他社ブランドでの生産)の依頼を獲得するために動いている」(宮﨑健治社長)。
 親川会長は、「パネルの材料費はWあたり27〜28円だ。そこに工賃や運賃、保険代がのる。中国の工賃はWあたり2〜3円であるのに対し、日本では通常6〜8円かかる。そこを、当社は中国と同等の工賃で太陽光パネルの製造を請け負う。中国メーカーにとっては、中国と同等の工賃で日本で製造でき、かつ、〝メイドインジャパン〞を謳うことができるのだ」と説明し、すでに太陽光パネルメーカー3社と接触しているという。
 中国と同等の工賃で製造を受託すれば、利益が得られない可能性もあるが、親川会長は「それも覚悟のうえだ」といい、「100MWの年間生産量のうち、OEMは3分の1程度に抑え、工場の稼働率を維持しつつ自社製パネルの製造も手掛ける」と説明する。
 ただ、道のりは決して平たんとは言えない。最大の課題は、再建への熱意を全社員が共有しているかどうかである。というのも、同社は昨年拠点を閉鎖し、この1年間で社員の半数近くが退社した。社員らによる経営陣への不満が燻っている可能性は否定できない。事実、昨年末に同社の経営陣を中傷する怪文書がアンフィニの本社などに送られてきたのだ。前途は多難である。

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