太陽光発電用PCS（パワーコンディショナ）の世界最大手、独・SMA・ソーラー・テクノロジーが、日本市場向けに新製品を発売した。PCS2機種に加え、変圧器盤を追加。日本法人エス・エム・エイ・ジャパン（東京都港区、川久保雄司社長）が2月28日より販売を開始した。
　今回の目玉は、従来の500kW機、630kW機よりもさらに出力を高めた880kWの大型PCS。特別高圧線と接続する数百MWクラスの太陽光発電所への活用も想定している。大容量にも関わらずインバータ回路がひとつで、メンテナンスも従来通り行なえる。
　SMAジャパンテクニカルダイレクターの川上勝史氏は、「高い適応性も特長のひとつ。通常のもので摂氏60度からマイナス25度、標高2000mまで設置できる。オプションをつければマイナス40度の寒冷地や標高4000mの高山地域にも据えつけられる。課題だった静粛性もサイレンサーの外付けによって克服した」と語る。
　さらに同社は、産業用向けの中型PCSを発売した。出力20kWで、最大変換効率は98.5%、直流電圧の入力範囲は1000V。保護等級IP65の準拠品で、屋外に設置できる。
　このほか、大型PCSを高圧系統に接続するための変圧器盤も売り出した。モジュール式の設計を採用し、過酷な設置環境から回路損失の少ないアモルファス変圧器まで幅広く使用できる。

SMAジャパンの製品ラインナップ

住宅用PCS
Sunny Boy 3500TL-JP（単相 3.5kW）
Sunny Boy 4500TL-JP（単相 4.5kW）

中型PCS
Sunny Tripower10000TLEE-JP（三相 10kW 600V入力対応）
Sunny Tripower20000TLEE-JP（三相 20kW 1000V入力対応）

大型PCS
Sunny Central500CP-JP（500kW 600V入力対応）
Sunny Central630CP-JP（630kW 1000V入力対応）
Sunny Central800CP-JP（880kW 1000V入力対応）

変圧器盤
Transformer Compact Station 500SC-JP
Transformer Compact Station 630SC-JP
Transformer Compact Station 800SC-JP