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来年度価格の議論スタート

まずは価格目標から

日増しに秋も深まる10月初旬、来年度価格などを議論する審議会が例年より早く始まった。改正FIT法を踏まえて、来年度の買取り価格から入札制度、中長期的な価格目標まで論点は多岐にわたる。まずはFITからの自立に向けた価格目標が示された。

10月3日、経済産業省本館で開催された今年度第1回目の調達価格等算定委員会。今年5月に成立した改正FIT法においてその役割は高まった。これまでは買取り価格と期間、買取り区分を審議していたが、それに加えて価格目標や複数年度の価格設定、入札制度の詳細まで議論することになった。

初回の委員会では価格目標について議論された。事務局による太陽光発電の価格目標案は、非住宅用太陽光が2020年に発電コスト14円/kWh、30年に7円/kWh、住宅用太陽光が19年にFIT価格が家庭用電気料金並み、20年以降の早期に売電価格が電力市場価格並みというもの。

非住宅用の目標値に関しては、NEDO技術開発戦略目標と同じ数値である。いずれにしてもシステム費用のコスト低減を推し進める方針だ。非住宅用が20年に20万円/kW、住宅用は19年に30万円/kWを下回るレベルを目指すという。

すでに市場では、来年度の非住宅用の買取り価格の予想値が飛び交う。おおむね18〜20円というものだが、「20円を切っても新規開発を進めていく」とコスト低減に意欲的なプレーヤーも少なからずいる。

経産省の別の審議会では、FIT電気を含む再エネや原子力を取扱う『非化石価値取引市場』の創設に関する議論も始まった。太陽光にとって実りの秋となるのだろうか。

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