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ウエスト、タイに進出

創・蓄・省エネ事業を東南アで展開

太陽光発電所の建設大手、ウエストホールディングスが創・蓄・省エネ事業でタイに進出した。現地法人を設立し、太陽光発電設備やLED照明、空調設備を販売する。ウエストが海外に進出するのは初めて。日本で手掛ける省エネ事業を東南アジアに広げていく。

ウエストは8月19日、タイに現地法人『ウエストインターナショナルタイランド』を設立した。資本金は3000万円で、ウエストが49%、投資会社ジェイ・ウィル・インターナショナル・タイランドが17%、三菱東京UFJ銀行グループのタイ投資会社が10%で、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の現地投資会社が各々8%ずつ出資した。

タイでは、電力供給の70%を自国の天然ガス資源で賄っているが、天然ガスの保蔵量が枯渇しかねない状況で、電気料金の高騰が懸念されている。タイ政府は省エネを進めるほか、天然ガスへの依存度を30%以下に抑えるため、再エネの普及に力を入れる。

ウエストは、「総合エネルギーマネジメントによる地域創生」を目指し、日本で創・蓄・省エネの複合サービスを提供してきた。太陽光発電は、メガソーラーを213ヵ所、産業用設備を約6000ヵ所設置したほか、地方自治体との屋根貸し事業を82ヵ所で実施。その傍ら、LED照明や高効率な空調機器を公共・商業施設に設置している。

そこでウエストは、4500社以上にのぼるタイの日系企業を対象に、太陽光発電設備やLED照明、空調機器を販売する。顧客は光熱費を大幅に抑えられるため、ウエストは設備の費用を負担する代わりに削減した光熱費の一部を長期にわたって利用料として顧客から受け取る。日本の主要行と組むことによって、現地の顧客情報の収集や、設備を設置する際の資金面の協力を得やすくなる。

ウエストは今後、タイの現地企業にもサービスを提供し、やがて東南アジア諸国へ広げ、18年度までに100億円の受注を目指す。

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