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サンヴィレッジ、丸紅新電力と資本業務提携

太陽光発電所のEPCを手掛けるサンヴィレッジは2024年5月1日、丸紅新電力との資本業務提携を発表した。向こう5年で太陽光発電所を100MW開発する構えだ。(本誌・楓崇志)

EPC(設計・調達・建設)会社のサンヴィレッジ(栃木県足利市、三村挑嗣社長)は、丸紅新電力(東京都千代田区、須田彰社長)を引受先とする第三者割当増資で20億円を調達する。調達した資金を丸紅新電力に再生可能エネルギー電力を供給する〝非FIT〟太陽光発電所の開発に充てる。高圧案件を中心に5年で交流出力100MW規模の太陽光発電所の開発を目指す。なお、議決権割合でサンヴィレッジは丸紅新電力の子会社に当たらない模様だ。

両社は、かねてより非FIT太陽光発電所の再エネ電力売買で取引してきたが、資本業務提携で関係性を深める狙いだ。サンヴィレッジの三村挑嗣社長は、「約1年前から協議していた。この業務提携を機に電源開発を加速させたい」と語る。

丸紅新電力は、再エネ電力の取扱量を30年に5GW程度まで増やす目標を掲げ、太陽光発電所の再エネ電力を積極的に集めていた。同社の須田彰社長は、「再エネを巡る競争が激化するなか、有力な再エネ企業と資本業務提携を交わすことで計画的な電源確保に繋がるはずだ」と期待する。

中長期の脱炭素目標を設定する企業や団体が増えるなか、適地は減少しており、再エネ確保の難易度が上がると見られる。24年4月には東京ガスがレノバから議決権割合で13%に当たる株式を約178億円で引き受けた。今後はこうした動きが活発化しそうだ。

両社は4月30日に都内で業務提携契約を交わした。丸紅新電力の須田彰社長(左)とサンヴィレッジの三村挑嗣社長

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