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QDパワー、全固体蓄電設備商用化

課題はコスト低減か

ただ全固体蓄電設備の普及拡大には相応の時間がかかりそうだ。QDパワーの川本会長は、「全固体蓄電池用のケーブルの開発や蓄電池の評価技術のほか、制度も未整備な部分が多い」とし、「不燃性の全固体蓄電池にも、通常のリチウムイオン蓄電池と同基準の安全性が求められ、相応の筐体を用意しなければならない」という。

ある業界関係者は「現行のリチウムイオン蓄電池と比較すれば、コストは高い。まずは自治体などに向けた防災用途で導入されていくのではないか」と推測する。

ともあれ、安全性能の高い全固体蓄電池に対しては期待が大きい。日本ではNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、トヨタ自動車やGSユアサ、パナソニックホールディングスら〝オールジャパン〟体制で開発を進めている。今後の展開に注目だ。

蓄電設備の外観。写真は海外向け製品

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