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大手ほど壊れる!ドミノ倒産か

LDK、転換社債の返済失敗 ソーラーワールドは債務超過入り

雪だるま式に膨らむ借金、そして急速にひっ迫する資金繰り。世界大手から壊れる連鎖倒産が始まったのか。

3月の悪夢は醒めることなく、今度はLDKソーラーが4月15日に償還期限を迎えた転換社債、約2380万米ドル(約23億56百万円)の返済に失敗。LDKは債権者2者との協議で、現金による分割払いなど約1655万米ドル(約16億38百万円)の返済延期で合意済みとし、デフォルト(債務不履行)勧告にまではまだ発展していない。

一方、企業存亡の危機はドイツ最大手にも波及、ソーラーワールドの2012年純損失が名目株式資本の半数にまで及ぶ5.2〜5.5億ユーロ(約670〜710億円)もの巨額赤字にまで拡大、自己資本を大きく毀損したと発表したのだ。

すでに自己資本は2000〜5000万ユーロ(約25〜65億円)のマイナスに陥り、ソーラーワールドは債務超過という非常事態の可能性を否定できない状況にある。

止血できなければ、早々に自己資本の土台となる資本金を食いつぶし、いくら資産を売り払っても債務を完済できない事態に襲われてしまう。株主総会を緊急開催した模様だが、金融機関からの追加融資がなければ、経営はもはや立ち行かないだろう。だが融資の獲得はそう簡単ではない。人員削減、生産拠点の閉鎖、資産の売却を図っても、中国勢の安値攻勢に敗れたこの状況で、どうやってモジュールで稼ぐのか。その糸口が見つからないためだ。

LDKにしても、安徽省合肥に拠点を置く100%子会社、LDKソーラー・ハイテックを合肥市系企業へ、約1億2000万元で売却する方針だ。合理化によって8000〜9000万元の損失を計上する見込みだが、市況の下落で稼げないうえに、出荷・受注量の減少気配が色濃い。

身の丈にあった生産規模に縮小しなければ、いくら地方政府が支援するLDKでも、そう長くはないのかもしれない。

その一方で、EUにはいま緊張感が走る。3月末にはボッシュが14年初頭までにモジュール拠点の全閉鎖、売却を発表。さらに保有するアレオソーラー株の売却も決定した矢先での一件だ。

もし、アンチダンピングを主導してきたソーラーワールドを失えば、欧州でモジュールをつくれる企業はコナジーなどの数社しか残らない。PV産業の保護から、貿易不均衡の解消へと動くのか。EU情勢も慌ただしくなってきた。

2013年、PVメーカーが迷い込んだトンネルや深く、そして長い。

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