ルネシス、タイヤから次世代蓄電池開発
丸紅ら18社と実証開始
街路灯で実証開始
同社は24年7月下旬、丸紅や双日、エネオスマテリアル、楠本化成など計18社とみやき町内で蓄電池を搭載した街路灯で実証試験を開始した。10月下旬までの3ヵ月間に亘り、蓄電池の専用制御回路の動作確認などを検証する予定だ。
具体的には、消費電力15Wの街路灯に出力100Wの太陽光パネルと蓄電容量30Wh弱の今回の蓄電池を搭載、段階的に蓄電容量を拡張していく。最終的には蓄電容量を120Whまで増やし、8時間の連続稼働を目指す。
山㟢社長は、「今回の蓄電池は、希少金属が不要な分、大量生産できれば、市販の蓄電池よりも製造原価を落とせる可能性がある。今後も改良を続け、性能を引き上げたい」と意気込む。
同社は26年までに安全性の認証を取得し、27年までに実用化を目指す考えだ。現行の蓄電池の性能をもとに、1世帯あたり10kWh程の消費電力と試算すると、タイヤ10tから住宅42世帯分の電力需要を賄える蓄電池を製造できるという。
脱炭素社会の実現に向け、蓄電設備は欠かせない。ルネシスらの動きから目が離せなくなってきた。