オムロン、住宅用蓄電池 1.6万台自主回収へ
オムロンが販売済みの住宅用蓄電池約1.6万台を自主回収する。焼損事故のリスクがあるという。(本誌・岡田浩一)
住宅用蓄電設備メーカーのオムロンソーシアルソリューションズは2021年7月5日、販売した住宅用蓄電池の一部を自主回収すると発表した。製造工程に不備があり、焼損しかねないリスクがあるためだ。17年4月から18年9月までに製造された蓄電池セルを使用した計1万6658台の蓄電池を早期に回収する構えである。
対象の製品は、蓄電容量6.5kWhの『KP−BU65−A』と同9.8kWhの『KP−BU98−B』の2種で、いずれも韓・LGエナジーソリューション製の蓄電池セル内蔵の蓄電池だ。オムロンはこれらを単機能型蓄電設備『KPAC−Aシリーズ』やハイブリッド型蓄電設備『KP55Sシリーズ』として製品化して販売。長州産業と東芝エネルギーシステムズも自社ブランド化して出荷していた。
オムロンは21年7月初旬から対象製品を購入した顧客へメールを送り、交換用の蓄電池を無償で交換していく。交換までの間も充電率を調整すれば、現製品を安全に使用できるとして、操作手順をメールに記載するなど周知徹底を図ったという。さらに相談窓口を新設し、製品に異常が発生した場合などは連絡するよう依頼している。
なお、韓・LGエナジーソリューション製の蓄電池セルは、伊藤忠商事なども使用しており、影響などを調査している。