群馬銀行、500億円の再エネファンド創設 非FIT開発案件も支援
群馬銀行が総額500億円に及ぶ再エネファンドを創設した。非FITによる再エネ発電所の開発も支援する構えだ。(本誌・川副暁優)
群馬銀行は2021年10月1日、再生可能エネルギー発電所の開発などを支援する総額500億円の再エネファンドを創設した。円滑な資金供給によって、再エネの普及に貢献していく方針である。
資金供給の対象は、太陽光発電所や水力発電所、バイオマス発電所、風力発電所、地熱発電所など、再エネ発電所の開発案件だ。発電事業の形態は様々で、FITを活用して開発する案件からFIP(フィード・イン・プレミアム制度)や〝非FIT〟まで幅広い。
その一方で、同行は脱炭素に資する事業を支えていく。第三者機関によって二酸化炭素の削減が見込まれる事業や脱炭素経営に取り組む企業に金利の一部を優遇する『サステナビリティ・リンク・ローン』を提供。対象の地域は、群馬県内をはじめ、関東地方の同行の営業エリアが中心だ。
同行総合企画部の清水郷平副部長兼SDGs&ESG統括室長は、「ファンドの創設は、ある程度リスクをとってでも再エネの普及に貢献していくという意思表示でもある」としたうえで、「群馬県が一定規模の工場には太陽光発電設備の導入を義務づける方向で検討しているなど、再エネの資金ニーズが一定以上あると判断した」と経緯を語る。
ファンドの名称は『GBグリーンファンド』。総額500億円を融資と出資で3年を目安に供給していく方針だ。なお、出資はぐんま地域共創パートナーズと設立する投資ファンドで行う。1事案当たりの金額の上限・下限は定めていない。