「〝緑の回復〟を追求せよ」
自由民主党再生可能エネルギー普及拡大議員連盟事務局長 秋本真利 衆議院議員
30年時再エネ比率44%へ
再エネには〝変動〟という弱点がある。この課題に対しては、蓄電池や水素などの蓄エネ技術を高め、コスト低減していくほかない。
再エネ電源の普及拡大に関しては、自家消費用と事業用の太陽光発電で進めていくのが主流であるが、とりわけ、一般海域での事業化が可能になった洋上風力発電は、まさにこれから普及に力を入れていくべき電源であるように思う。
欧州ほどではないにせよ、日本には風況のいい場所が多い。ただ遠浅の海面積が少なく、安価な着床式で建設できる場所は限られているので、まずは着床式から建設を進め、その間に浮体式の価格低減に取り組むことになるだろう。遠方で風力発電所を建設する場合、送電コストが多く発生することになるが、たとえば、現地でためて運ぶ方法も考えられる。その点でも蓄エネの技術革新が求められている。
『エネルギー供給構造高度化法』によって、2030年時点に非化石電源比率を44%以上に高めることが義務づけられている。原発の先行きが不透明ななかで、私は以前から再エネだけで非化石電源比率44%を目指すよう訴えてきたが、その考えはいまも変わらない。
間もなくエネルギー基本計画の議論が始まるが、30年時の電源構成の目標値も再エネ比率44%まで引き上げるべきである。