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未来機械、太陽光パネル洗浄装置を発売

同社が発売する国内向け太陽光パネル清掃装置

清掃機を製造する未来機械(香川県高松市、三宅徹社長)は2022年1月、太陽光パネル洗浄装置を国内で発売する。海外の砂漠・乾燥地域へ販売してきた従来品を改良し、O&M業者に販売していく。

製品は、太陽光パネルの表面をブラシと水で洗浄する装置だ。地上設置型の太陽光発電所でパネルが横置きに数段組み上げられたアレイの場合、アレイの短辺側の長さに合わせて装置を取りつけ、列方向にブラシを稼働させて洗浄する。着脱可能な4つの機構を組み合わせることで、3m、4m、5mと、アレイの短辺の長さに応じて使用することができる。

回転しながら太陽光パネルの表面を洗浄する円筒状のブラシと、汚れのたまりやすいパネルの縁を清掃する小型ブラシが付属。円筒状のブラシは、長短2種類2つずつの計4つあり、3m幅には短ブラシ2つ、4m幅には短ブラシと長ブラシ、5m幅には長ブラシ2つといった具合に組み合わせることで様々な現場で洗浄できる。

もっとも、乾燥地域は砂埃が多く、毎日清掃する必要はあったが、洗浄の際に水は不要だった。これに対し、国内では清掃の頻度こそ少ないものの、付着した汚れが落ち難く、水を使う。そこで同社は今回の製品化にあたって、ブラシから水道水を流す形に変更し、水のタンクから装置へホースを取りつけるなどの改良を加えている。

また同社は、ブラシの稼働速度を通常より遅くしてより細かく洗浄する低速モードを設け、効果的に洗浄できるようにした。このほか、電源を確保できない現場を想定し、蓄電池から装置へ給電する仕組みにした。交換可能な3種類の蓄電池を用意し、持ち運びできるようにしたという。同社の三宅徹社長は、「国内のO&M業者から当社の製品を活用したいという要望があったのがきっかけ。地上設置型の太陽光発電所を中心に複数の発電所で使用されることになるだろう」と話す。

同社は香川大学発のベンチャー企業で04年に設立。10年に太陽光パネル洗浄装置の開発に着手した。13年には中東で実証実験を行い、20年にドバイで開発された出力400MWの太陽光発電所に洗浄装置を61台販売した。

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