NTT東、子会社で太陽光パネル点検開始
NTT東日本の子会社でドローン(無人航空機)機器製造のNTTイー・ドローン・テクノロジー(埼玉県朝霞市、田辺博社長)は2021年12月1日、太陽光パネルの点検サービスを始めた。ドローンの貸し出しや操縦者の派遣、空撮画像の解析などを行う。O&M(管理・保守)業者に提供していく構えだ。
新サービスでは、ドローンと操縦者を派遣して太陽光パネルの点検を代行する。被写体の温度を検知する熱検知カメラと位置や大きさを写す可視光カメラを搭載したドローンで太陽光発電所を空撮。双方のカメラで撮影した画像を解析してパネルの異常を見つけ出す。約1MWの太陽光発電所であれば、ドローン1台と操縦者と補助者を1人ずつ派遣し、20~30分間の空撮後、3日程度で解析する。
サービス料は5MW規模で約30万円代後半を想定しているが、今後詳細を詰める。サービスを全国に広げるため、機体の貸し出しや操縦者の派遣を協力会社に委託する予定だが、サービス料は一律同価格に設定する。早期に100MW規模の実績を目指すという。
NTT東日本グループの門脇俊介本プロジェクト担当は、「ドローンの利用が広がっている点検分野で注目度の高い再生可能エネルギーに焦点を当てた。地域の労働力が不足するなか、ドローンの有効性を示したい」と話す。
同社は20年12月10日、NTT東日本をはじめドローン販売のワールドリンク・アンド・カンパニー(京都市、須田信也社長)らの出資で設立。ドローンの開発・販売や操縦者育成のほか、ドローンによる課題解決事業などを展開している。