長州産業、単結晶パネルの新製品4月発売へ
住宅向けの国産品
太陽光パネル製造の長州産業(山口県山陽小野田市、岡本晋社長)は2022年4月より太陽光パネルの新製品を発売する。高出力な単結晶パネルで、山口県内の自社工場で生産する。主に住宅用太陽光発電設備として販売していく構えである。
同社はこのほど、PERC技術を導入したP型単結晶パネルの新製品を開発した。バスバーを5本から9本に増やし、ハーフカットセルを新たに採用したことで、電力損失の低減による高出力化を実現したほか、内部電流が低下したことで安全性を高めたという。近年、大口径化が進む太陽電池セルは166㎜角品を用いている。
主力品は、108ハーフカットセル搭載パネルと72ハーフカットセル搭載パネルで、出力と変換効率は前者が340Wと20%、後者が223Wと19.2%である。寸法はそれぞれ1616㎜×1054㎜×40㎜、1372㎜×845㎜×40㎜。このほかにも、同社は寸法の異なるハーフパネルやサブパネル、台形パネルを用意し、組み合わせることで様々な屋根形状に合わせたレイアウトを可能にしたという。
同社生産技術本部企画開発部システム開発課開発2係の新見俊晴係長は、「セルの大口径化を踏まえつつ、日本の屋根に設計・施工がしやすい大きさや品揃えを目指した」と話す。
同社は数少ない国産パネルメーカーであり、新製品も山口県山陽小野田市の本社工場で生産する。22年4月の投入に合わせてパネル生産設備を刷新中だ。同社生産技術本部企画開発部の三上展弘部長は「今後の新製品だけでなく、旧製品の生産にも対応できるようにしていく」としたうえで、「今後も国産にこだわったモノづくりを続けていきたい」と語る。
なお、同社は住宅用パネルの国産品として、単結晶パネル以外にヘテロ接合型パネルも揃えている。