鈴鹿でソーラーカーレース開催
『ソーラーカーレース鈴鹿2019』が8月3日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。炎天下、白熱したレースが繰り広げられた。
出場するソーラーカーは太陽光パネルと蓄電池を搭載しており、レース参加チームは、クラスごとに定められた太陽光パネル面積や蓄電池搭載量の制限に基づいて車体を設計する。日照が不足しても蓄電池からの出力で走行を続けられるわけだが、天候を読みつつ、適切なタイミングで容量の限られた蓄電池を使うことが、勝負の決め手となる。
大会では、日本自動車連盟公認の国内格式競技として4時間耐久レースが、国際自動車連盟公認の国際格式競技として5時間耐久レースが行われる。勝敗は各チームの合計周回数で決まるルールだ。
3クラス混走の5時間耐久レースには23チームがエントリーしたが、直近3大会連続で総合優勝に輝いたチームレッドゾーンと、過去9回の総合優勝経験を持つ大阪産業大学の一騎打ちの様相を呈した。
12時に始まったレースの前半は、大阪産業大がトップを走り、一時は2番手のレッドゾーンに1分半のリードを見せた。だが、レッドゾーンは急速に追い上げ、後半で順位を逆転。レッドゾーンの野村圭佑代表は、「途中でタイヤ交換を行ったおかげ」と話す。
結果は昨年と同じく、レッドゾーンが総合1位で4連覇。大阪産業大はクラス優勝を果たしたが、総合2位となった。大阪産業大学で例年ドライバーを務めるプロレーサーの三浦愛さんは、「天気がよく、昨年よりもよいペースでチェッカーを受けられた。総合優勝したかったが、クラスで優勝できたのはよかった」と感想を述べた。
大会スポンサーの1社には、太陽光パネル製造の中トリナ・ソーラーも名を連ね、特別に選定したチームに『トリナ・ソーラー賞』を提供する。同社は大阪産業大のスポンサーも務めており、太陽電池を供給している。
トリナ・ソーラー・ジャパンの陳曄社長は、「当社の太陽電池は高効率で品質のよい点が強み」とし、「ソーラーカーレースに集まる専門性の高い人々との交流は大事。今後も大会に携わり、太陽電池を供給していく」と語った。