U3イノベーションズ、オフグリッド居住施設の実証開始
エネルギー関連のコンサルティングを手掛けるU3イノベーションズ(東京都千代田区、伊藤剛共同代表)は2022年2月28日、電力系統と切り離して生活できるオフグリッド居住施設の実証実験を開始すると発表した。23年にも商用化し、レジャー施設として売り出す狙いだ。
今回の実証実験で、同社は不動産情報販売のライフルが保有する山梨県北杜市内の土地にオフグリッド居住施設を設置した。太陽光発電設備と蓄電設備を導入し、発電した再生可能エネルギー電力で施設内の電力を賄う。水は小型淡水化装置を導入し、生活排水を浄化して循環利用していく。
オフグリッド居住施設は、簡易家屋で、ポリエステル素材のテント生地に空気を膨らませれば完成する。住居2棟にキッチン1棟、水回り1棟、インフラ設備1棟の計5棟で構成され、最大2世帯で3~4人が居住できる。
同社は、駐車場にネクストエナジー・アンド・リソース製両面受光パネル搭載の太陽光カーポートを設置した。直流出力5.1kWの車2台用2基計10.2kWの設備で、交流出力は未来舎製PCS(パワーコンディショナ)3.5kW機2台で計7kW。蓄電容量32.26kWhのネクストエナジー・アンド・リソース製の蓄電設備を備え、発電した再エネ電力を使用する。
実証実験のために施設で居住している同社の川島壮史プロジェクトリーダーは、「雨天時に活用できるのか検証している。気候条件によって難しい場合は、外部電源から蓄電設備に電力を供給する必要がある」と述べる。
同社は22年3月1日より第1期実証実験を開始。同社の川島プロジェクトリーダーは、「23年には商用化を計画している。レジャー施設として販売していきたい」と語る。