ミツウロコ 北海道・北広島で蓄電所建設へ
電力小売りのミツウロコグリーンエネルギー(東京都中央区、二見敦社長)は2022年3月、北海道北広島市内に蓄電所を建設すると発表した。蓄電容量1.2万kWhの大容量型で、22年12月を目途に稼働させる予定だ。
電力小売り事業で需要側BG(バランシンググループ)を運用してきた実績を活かし、複数の再生可能エネルギー発電所を束ねて運用する発電側BGの組成を狙う。今回の蓄電所は、発電側BG内に組み込み、調整可能な電源として活用する。
22年4月にFIPが始動する。FITを活用しない再エネ発電所の開発が増えると想定される。その際、発電事業者は、電力系統に流す再エネ電力量を予測し、計画値を提出して計画通りに流す〝計画値同時同量〟を守らなければならず、発電側BGの調整力を求める。
同社は、複数の再エネ発電所とともに大規模な蓄電所を抱え、再エネ発電所の発電計画に対する加不足分を蓄電池の充放電制御で補うなどして発電側BGを運用し、発電事業者を支援していく。
蓄電設備は米テスラ製『メガパック』を採用した。蓄電容量は1万2192kWhで、出力は3085kWである。ミツウロコグリーンエネルギーが蓄電所を遠隔制御で運営する。
同社は発電側BGに束ねる太陽光発電所などの再エネ発電所を増やしつつ、蓄電設備の活用を検証し、発電側BG運用における事業性を追求していく模様だ。蓄電所の名称は『北広島第一、第二蓄電所』。総工費は非公表である。
国内における蓄電所の建設は、グローバルエンジニアリングに続き2例目となる。いずれも、米テスラ製の蓄電設備が採用されている。