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リープトン、パネル工場増設

500MW体制に

ハーフセル搭載パネル。写真は多結晶品

太陽光発電設備製造のリープトンエナジー(神戸市、周鳴飛社長)はこのほど、中国・江蘇省の太陽光パネル工場の増設を明らかにした。年産能力は2倍の500MWとなった。今秋にはさらに最大1GW規模となる新工場の着工を計画。さらなる拡大を目指す。

同社は、中国江蘇省常熟市にて太陽光パネル工場を新設し、2017年8月から商業運転を本格化。年産能力は250MW規模だったが、今年6月に生産ラインを増設し、500MWまで引き上げた。

周鳴飛社長は、「まずは段階的に生産量を増やし、2年で初期投資を回収するつもりだったが、需要が旺盛で1年で回収できた。生産が間に合わないことに加えて、最新技術を導入したいという考えもあり、増強を決めた」と説明する。

今回増設した生産ラインは、全てハーフセル対応だ。周社長は、「日本におけるパネルの価格競争力の強化にもつながる」とし、日本でも性能を向上させた単結晶型と多結晶型のハーフセル搭載パネルの新製品を発売している。

同社では、パネル販売に占める海外比率が高まっており、19年3月期にはパネル販売量125MWのうち、海外向けが65MWと5割を超えた。これまで日本や中国以外に、欧州やアジア、中南米各国のほか、豪州など世界10ヵ国以上で販売実績を残してきたという。

周社長は、「海外市場では日本ブランドに対する信用力も高い」としたうえで、「今期は日本で100MW、中国とOEM(他社ブランドでの生産)で50~100MW、その他の海外市場で200MWの合計350~400MWを販売したい」と意気込む。

また、同社はさらなる新工場の建設を計画。既存工場と同じ常熟市内の土地を購入しており、20年末の完工を目指し、今秋にも着工する。複数の最新技術を導入した最大1GW規模の新工場となる見込みで、既存工場と合わせて1.5GW体制となる。

周社長は、「段階的な稼働も含めて、立ち上げ時の生産規模は検討している段階」としつつも、「世界中で太陽光発電に対する需要は高まっている。自社発電事業も含めて、国内外で展開を強めていきたい」と語った。

海外での実績。(上)インド1MW( 下)ドイツ750kW

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