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三井物産、太陽光発電所診断サービス堅調

1年で登録数1960基

期待・実力発電量、実力値、移動平均値を折れ線グラフで表示し、異常を発見しやすい。収支レポートを自動で作成する機能も搭載

三井物産(安永竜夫社長)は、太陽光発電所の状態を無償で診断するサービスの登録数が昨年5月の提供開始から1年で1960基にのぼったと明かした。今後サービスを拡張し、数年内に1万件超の登録を目指す。

同サービスは気象衛星ひまわり8号が取得したデータをもとに、任意の期間における過去の期待発電量を計算し、それを同期間の実際の発電量で割ることで太陽光発電所の実力値を求めるというもの。一定期間における実力値の平均も算出可能だ。

ひまわり8号が1㎢ごとの気象データを取得するため、発電事業者が導入前に実施するシミュレーションよりも高い精度で想定発電量を計算できるようだ。その分故障や経年劣化に気づきやすいという。

太陽光発電所の所有者やO&M(管理・保守)業者などの法人を対象にしたサービスで、利用者は最初に太陽光発電所の設備IDなど9つの必須項目を入力し、その後毎月発電量を入力すれば利用できる。サービスの提供開始から1年で約300社が計1960基の太陽光発電所を登録した。

三井物産は登録発電所数を増やすべく、適宜システムの改善を図っていく。たとえば初回利用時の手続きが煩雑だという指摘があり、同社は7月末に手続きを簡素化する予定だ。一方、4月中旬より一部のメーカーの遠隔監視装置を導入している利用者は、1ヵ月ごとの発電量の入力作業が不要になるようにした。

今後、太陽光発電所の管理をシンプルにする点に発電事業者のニーズがあると見て、日射計や遠隔監視装置が不要となるサービスを用意し、有償での提供を検討している。

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