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北九州市 エネットらと協定締結

太陽光電力の地産地消推進へ

北九州市は5月29日、太陽光発電で発電した電力の地産地消を目的に新電力最大手のエネットらと協定を結んだ。〝卒FIT〟電力の活用やEV(電気自動車)を用いて太陽光電力を最適制御する実証事業を行う。

市は、エネットほか遠隔監視装置大手のNTTスマイルエナジーや、市が出資する新電力、北九州パワーら3社と協定を結んだ。太陽光電力の地産地消を推進すべく、大きく2つの事業に取り組む。

1つ目が、10年の売電期間満了を迎える住宅用太陽光発電設備の余剰電力、いわゆる卒FIT電力の活用だ。NTTスマイルが市内の卒FIT電力を買い取って北九州パワーに供給し、北九州パワーは市内の公共施設にその電力を販売する。

北九州市地域エネルギー推進課の平井良知政策係長は、「自宅でつくった電力が、母校や子供が通う学校で使用されることに共感してくれる方の賛同を得たい」と話す。なお卒FIT電力の買取り単価は現在検討中である。

2つ目は太陽光電力をEVにため、最適制御するという実証事業だ。市の環境学習施設、『北九州エコタウンセンター』にNTTスマイルが20kWの太陽光発電設備を設置し、エコタウンセンターは発電した電力を自家消費して余剰分を市の公用車であるEVにためる。エネットは太陽光電力を最適利用すべくEVの充放電制御を担う。設備の遠隔監視はNTTスマイルとエネットが請け負う。エコタウンセンターで電力が不足した場合は、北九州パワーが供給する。

市にとって、この実証事業は、災害対策の強化という意図もある。

市は昨年国から『SDGs(持続可能な開発目標)未来都市』として指定を受けた。今回の提携を通じ、SDGsの実現に寄与したい考えだ。

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