チェンジ・ザ・ワールド 営農太陽光で東大と実証開始へ
営農用太陽光発電事業を手掛けるチェンジ・ザ・ワールド(山形県酒田市、池田友喜CEO)は2022年4月8日、東京大学と営農用太陽光発電所の下部の農地で新品種のアシタバを栽培する実証実験を始めると発表した。アシタバの生育とともに太陽光パネルの発電効率を検証する。
同社が所有する千葉県富里市内の営農用太陽光発電所の隣接地2975㎡を研究圃場とした。圃場の一部には反射シート25m×8mを敷く試験区を設け、アシタバの生育と両面受光パネルの発電効率を、試験区と通常栽培区で比較検証する。
同社経営企画室の村上怜夏氏は、「主に漢方薬に使われるアシタバは、日本の温暖な地域で栽培されてきたが、新品種は耐寒性が強い。日陰でも栽培でき、農作業の負担を軽減できる」と語る。
出力450Wのエクソル製の両面受光パネル216枚と、同5.5kWのオムロン製PCS(パワーコンディショナ)を9台設置し、直流出力は97.2kW、交流出力は49.5kWとする。中・インターシグナル製の架台を採用し、3m程の高さを確保して農業機械を使用できるようにする。22年10月に完成させ、アシタバの苗1500株を植え付ける。22年12月には400㎏の収穫を予定している。
同社エネルギー事業部O&M課の小野和彦課長は、「両面受光パネルや反射シートの効果が実証されれば、他の案件でも積極的に活用していく」と語る。
チェンジ・ザ・ワールドがEPCやO&Mを担い、子会社の農業生産法人ララキノコがアシタバを栽培する。東京大学は栽培データや発電量データを収集して分析する。
チェンジ・ザ・ワールドは14年の設立後、主に営農用太陽光発電所を建設し、累計実績は11MWに達した。