ラスコジャパン 架台・基礎の海外販売強化
太陽光発電所用の基礎を製造するラスコジャパン(兵庫県三木市、島谷学社長)が海外で基礎と架台の販売を強めている。2021年に初実績を上げ、22年も受注し、製品の改良も視野に入れる。
同社は台湾市場から開拓している。21年に台湾で太陽光発電所開発を手掛けるEPC企業に約200kW分の太陽光発電所用の基礎と架台を販売。22年に入ってからも1件、約1MWの案件を受注した。
傾斜地や軟弱地盤に対応できるのが同社製品の強みだ。同社は鋳鋼製の土台から4本の鋼管杭を地面に斜めに挿して固定する独自基礎を開発し、日本で拡販してきた。台湾でも軟弱地盤に設置できる点が評価され、採用された。
日本の太陽光発電市場が縮小傾向にあることから海外展開へ舵を切った。18年に検討を始め、19年には台湾の展示会へ出展。コロナ禍の影響を受けたが、台湾の取引先企業から顧客を紹介してもらい、市場参入を果たした。
今後の方針について、同社開発部の中塚正明部長は「コストと品質、どちらが優先されるのか。日本で販売している製品をそのまま提供しているが、コスト低減への要望が強ければ、たとえば地面に挿す杭の数を3本にして低コスト化を図ることも検討していく」と話す。台湾以外の市場開拓も検討しており、まずは年間5MW程の受注を目指す。