NSTグローバリスト 土壌監視サービス開始
太陽光や蓄電池も活用
システム開発のエヌエスティ・グローバリスト(東京都豊島区、山本直社長)は2022年4月21日、土壌監視サービスの提供を開始した。センサや広域無線のほか、太陽光パネルや蓄電池を活用して土壌の異常を知らせる。盛土地などを持つ事業者に提供していく構えである。
局地的豪雨の影響で土砂災害が多発するなか、地盤の弱い盛土地では被害が生じやすい。そこで同社は、センサや広域無線と独立電源を用いて、土壌の状態を遠隔から常時監視し、異常を顧客に知らせるサービスを始めたという。
監視対象の盛土地などには、揺れを測る傾斜センサや土壌の水分量を測る土壌含水センサなど最大4種類の計測器を設置。異常を検出すると、半径120㎞圏内への送信が可能な広域無線で顧客に警告する。給電インフラのない山間部で使用する際は、出力38Wの太陽光パネルと蓄電池の独立電源を活用する。蓄電池は用途に応じて蓄電容量450~600Whの大容量型と36~66Whの携帯型をそれぞれ用意した。
同社スマートIoT事業部の坂本一輝部長は、「迅速な対応が可能になるので被害を軽減できるはずだ。河川の増水や道路の冠水を監視する用途も想定している」と語る。
同社は、専用のセンサや独立電源、監視カメラなどの設備を販売する。広域無線の電波使用料やデータ保管費などは、月額利用料として徴収する。
同社は1997年の設立後、OA機器を製造。東日本大震災を機に太陽光発電分野に参入し、EPCやO&M(保守・管理)を手掛けている。