東亜道、路面舗装型太陽光と蓄電池を発売
東亜道路工業は2022年6月、路面舗装型の太陽光パネルや蓄電設備などを一式セットで発売する。道路建設の仏・コラスの日本法人、コラス・ジャパンと開発した。当面は街灯や防犯カメラ、電動車の電源としての利用を想定している。
同社は、路面舗装型の太陽光パネルと蓄電池にDC/DCコンバータやAC/DCインバータ、電力量監視装置などを内蔵したキャビネットを合わせて販売する。路面舗装型の太陽光パネル1枚の出力を125Wとし、3枚単位の出力375W品から計18枚の2.25kW品まで用意。蓄電池は蓄電容量1.5kWhから10kWhまで拡張できるようにした。
当初は23年度中の商品化を目指していたが、同社の建設事業本部企画開発部の新田浩部長は「自治体や民間企業などのカーボンニュートラル(人為的な温室効果ガス排出量実質ゼロ)による再生可能エネルギー導入の引き合いが想定より早かった」とし、発売を前倒しした。
ただ現在は法規制によって、路面舗装型の太陽光パネルを公道に設置できない。そこで同社は当面、公園などへの設置を想定。通常の太陽光発電設備と比べて設置費は割高だが、コラス・ジャパンの長沼薫社長によると、「景観条例のある地域や空間利用する場所に対して優位性がある」という。
同社は、公道や駐車場への設置に向け、埼玉県川越市の同社工場では耐久試験を進めている。国土交通省の実証事業に採択され、22年の秋頃には国交省施設の駐車場で実証実験を開始する予定だ。