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ソーラーフロンティア、発電量予測サービス開始

非FITやEMS向け

出光興産子会社のソーラーフロンティア(東京都千代田区、渡辺宏社長)は2022年6月30日、太陽光発電量予測サービスを提供すると発表した。自己託送やオフサイトPPA(電力売買契約)、EMS(エネルギー管理システム)での利用を想定し、関連事業と連携させていく。

同社が始めた太陽光発電量予測サービスは、任意地点の太陽光発電設備における30分単位の発電量を36時間先まで予測するというもので、更新頻度は3時間。出光興産が独自に開発したアルゴリズムを用いつつ、ソーラーフロンティアが太陽電池の研究開発で培った知見を活かし、予測精度を向上させていく。

ソーラーフロンティアの森本行則アフターマーケットセンター長は、「当社はCIS系に限らず、結晶系を含めた太陽電池の実証実験や研究開発を40年以上実施しており、蓄積した知見を発電量予測に活用する」とし、過去の発電実績だけでなく、太陽光パネルの特性や設置環境、影の影響なども考慮することで予測精度を高めているようだ。そのため、発電実績のない初期段階でも高精度の予測を可能にしたという。

同社は22年4月から試行的にサービスの提供を開始。特に問題がないことを確認したため、7月1日から本格化させた。すでに出光興産のEMS向けに提供したほか、ソーラーフロンティアの実証用太陽光発電所から出光興産福岡油槽所への自己託送実証実験でも活用している。

FIP(フィード・イン・プレミアム制度)を含む非FITの太陽光発電事業では、発電事業者が日々の発電量を予測し、電力広域的運営推進機関に計画値を提出しなければならない。実績値との差分はインバランス料として徴収されるため、精度の高い発電量予測技術が求められる。

同社はそうした自己託送やオフサイトPPAによる太陽光発電事業のほか、小売電気事業者のインバランス回避やEMS向けにもサービスを提供していく。発電量予測にとどまらず、自己託送などにおける計画値策定・提出の業務代行や事業化支援、発電所のO&M(管理・保守)業務なども合わせて提案していく方針だ。森本センター長は、「すでに計画値を提出する広域機関のシステムとは連携済みだ。発電量予測を起点にサービスを拡張したい」と語る。

自己託送実証に活用中のソーラーフロンティアの福岡検証用発電所(福岡県北九州市)。発電量予測技術を使い、運用している

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