大ガス、JR九州と非FIT太陽光発電所開発へ
大阪ガスは2022年7月29日、JR九州(九州旅客鉄道)と〝非FIT〟太陽光発電所の開発事業を開始すると発表した。JR九州の遊休地に出力100kW程度の低圧太陽光発電所を開発し、再生可能エネルギー電力を調達・販売する構えだ。
同社は22年4月、太陽光発電所開発のウエストホールディングスと資本業務提携を結び、遊休地を活用した非FIT太陽光発電所を開発している。今回の事業はその一環である。
具体的には、JR九州が遊休地を提供し、ウエストHDが非FIT太陽光発電所を開発して運営する。大ガスは太陽光発電所の発電量予測や需給管理を手掛けつつ、環境価値付き再エネ電力をウエストHDから調達し、JR九州の駅舎に小売りする。
大阪ガス電力事業推進部次世代事業チームの平貴之係長は経緯について、「JR九州筑肥線の駅舎に当社が再エネ電力を供給してきた関係から再エネ分野における共同事業の協議を重ねてきた」としたうえで、「JR九州は脱炭素化に取り組めるうえ、遊休地を有効活用できる。当社は再エネ電源の開発から販売までのスキームを活かせる」と話す。
まずは山口県下関市内の旧変電所跡地に出力約100kWの太陽光発電所を開発し、22年9月以降の稼働を目指す。その後は順次開発規模を拡大していく計画である。
大ガスは国内外で再エネ電源を30年までに5GW確保する目標を掲げている。22年7月時点では約1.5GWである。