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パナソニック、マレーシア工場譲渡できず

中国メーカーと協業解消

パナソニックライフソリューションズ社は2020年7月30日、中国の太陽電池メーカー、GSソーラーとの協業を解消すると発表した。マレーシア工場を譲渡し、太陽光関連事業の黒字化に繋げる計画だったが、見直しを迫られることになった。

パナソニックは19年5月、GSソーラーと太陽電池事業における協業で合意。太陽光パネルの主力工場であるマレーシア工場を譲渡するだけでなく、太陽電池の研究開発機能を分離し、新会社に移管するというもので、新会社にはGSソーラーから出資も受ける予定だった。

20年3月までに手続きを完了するという内容で合意しており、パナソニックは19年7月に研究開発に関する新会社を全額出資で立ち上げるなど準備を進めていた。だが、同社によれば、GSソーラーが中国当局へ海外送金の許認可手続きを行わず、期日を過ぎても譲渡金が支払われないため、コロナ禍による遅延を勘案したうえでこのほど契約解消を決定したという。今回の協業のために設立した新会社は清算する。なお同社は「GSソーラーに対して法的手段も辞さない」とコメントしている。

パナソニックは赤字に陥った太陽光関連事業の再建を目指し、国内の生産拠点の集約に続き、マレーシア工場の売却に動いたが、頓挫した。20年2月には米ニューヨーク州にあるバッファロー工場の生産停止を発表し、テスラとの太陽光関連事業における協業を解消するなど、事業再建は順風満帆とは言えない。今後、新たな協業先との提携を含めた検討を進め、22年度に事業黒字化を目指すとしたが、市場環境も変化するなかで難しい舵取りを迫られそうだ。

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