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低調続くFIT・FIP入札

22年度第2回は募集容量に遠く及ばず

電力広域的運営推進機関は2022年8月26日、22年度第2回目のFIT及びFIP(フィード・イン・プレミアム制度)の入札結果を公表した。どちらも募集容量に遠く及ばず、低調に終わった。

2回目となるFIP入札では、出力1MW以上の太陽光発電所の募集容量が初回と同じく計175MWだった。だが、入札参加資格の審査のために提出された事業計画は僅か11件44.3MWにとどまり、全てが参加資格を獲得。最終的には実際に応札した10件14.3MWが落札された。募集容量に遠く及ばなかっただけでなく、落札量も前回の5件128.9MWと比べて激減した。

ただし、落札単価を見ると、上限単価kWhあたり9.88円に対し、最高落札単価が9.87円、最低落札単価が9.7円、加重平均落札単価が9.81円といずれも前回を下回った。入札の狙いの一つである価格低減は進んだようだ。

一方、250kW以上1MW未満の太陽光発電所が対象のFIT入札も低調だった。募集容量が初回と同様計50MWだったのに対し、入札参加資格の審査のために提出された事業計画は23件14.2MWで、全てが参加資格を得て、最終的に18件11.8MWが応札し、落札された。募集容量に届かなかったうえ、前回の落札数39件24.7MWと比べても、低調さが目立った。

上限単価はFIP入札と同じkWhあたり9.88円だったが、最高落札単価は9.88円、最低落札単価が9.5円、加重平均落札単価が9.79円だった。FIP入札と同じくいずれの単価も前回を下回った。

ここまで2回の結果を見る限り、入札制が機能しているとは言い難い。落札単価における価格低減が進んだとはいえ、募集容量との乖離がある。太陽光発電の導入拡大を図るうえで制度設計の見直しは避けられないだろう。

次回入札の募集容量はこれまでと同じくFIP対象分が175MW、FIT対象分が50MW。10月14日まで事業計画の提出を受け付け、審査や応札を経て11月25日に落札結果が公表される予定だ。

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