Inside News

中電工、ハローズ30店舗でオンサイトPPA

電気設備工事の中電工は2022年9月28日、食品スーパーのハローズが展開する30店舗にオンサイトPPA(電力売買契約)による再生可能エネルギー電力の供給を始めると発表した。設置する太陽光パネルの容量は計6275kWとなる見込みで、22年12月から供給を開始する。

同社は、ハローズが広島県、岡山県、兵庫県、愛媛県、香川県、徳島県に展開する30店舗にオンサイトPPA方式で太陽光発電設備を導入する。契約期間は20年。1店舗あたりの設置量は123~388kWで、30店舗合計で6275kWになる予定だ。22年12月から順次供給を開始し、23年夏には全設備の稼働を目指す。

太陽光発電設備のEPC(設計・調達・建設)とO&M(管理・保守)業務は協力企業に委託するが、O&M業務は自社でも手掛ける方針だ。太陽光パネルは中・JAソーラー製などを採用する。

これまでに700MW以上の太陽光発電設備を施工してきた同社は、21年7月からオンサイトPPAの提案を開始。同社営業本部ソリューション営業部の楠英治部長は、「自家消費を目的とした太陽光発電設備の導入を提案するなかで、オンサイトPPAのニーズが増加していた。オンサイトPPA事業でも我々の知見や経験を活かせると考え、参入を決めた」と語る。

同社は中国地方を中心に四国や関西地方にも展開。100kW以上の太陽光パネルを設置できる屋根を主な対象とし、現在の累計契約実績は35件約10MWに及ぶという。同社営業本部ソリューション営業部の小川潔次長は、「現地調査は協力企業と連携しつつも必ず自社で行う」としたうえで、「総合エンジニアリング企業として、再エネ設備に限らず、空調や照明など多様な設備工事に対応できるのも強みだ」と話す。

同社は近年、脱炭素関連事業を強化し、19年にZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)の実現支援を行う『ZEBプランナー』に登録したほか、22年4月には50年のカーボンニュートラル(炭素中立)に向けた二酸化炭素排出量の削減目標も公表した。楠部長は、「オンサイトPPAは25年までに50MWに伸ばしたい」とし、「オフサイト型の検討も始めた。脱炭素提案に加えたい」と語る。

同社は外部提案にとどまらず、自社拠点にも自家消費用太陽光発電設備を積極的に導入。写真は『金川配電センター』での導入事例

Inside News を読む

一覧を見る