北陸銀、北陸電と提携
PPAで脱炭素化へ
北陸銀行(富山市、中澤宏頭取)は2022年10月25日、北陸電力と協定を結び、PPA(電力売買契約)方式で再生可能エネルギー電力を調達する計画を発表した。脱炭素経営に本腰を入れる方針だ。
北陸銀は、北陸電100%子会社の北陸電力ビズ・エナジーソリューション(=北電BEST)と20年間のオフサイトPPAを結び、富山県内34店舗、石川県内15店舗、福井県内9店舗の計58店舗で環境価値付き再エネ電力を消費する。
具体的には、北陸銀が富山市内の自社研修施設内の運動場を提供し、北電BESTが直流出力約3.1MWの『ほくほくソーラーパーク』を建設・運用する。北電BESTは設備が生み出す年間約3300万kWhの環境価値付き再エネ電力を北陸電に卸し、北陸電が北陸銀の各支店に電力を供給する。これで北陸銀は使用電力の25%を再エネ電力に転換し、約1600tの二酸化炭素排出量を削減する。
北電BESTは22年11月に着工し、23年夏頃に稼働させる計画で、O&M(管理・保守)まで担う予定だ。
北陸銀行経営企画部サステナビリティ推進グループの島田善朗部長代理は、「地域の脱炭素化を進めるうえで、先駆けて脱炭素経営を実践する必要があった」と経緯を語る。
北陸銀を傘下に持つほくほくファイナンシャルグループは30年度までに二酸化炭素排出量を13年度比46%削減する目標を掲げている。今回のPPAによる再エネ調達が本格化する23年度には、同比44%削減まで削減率を高める見込みだ。