東ガス、ホンダ熊本工場とPPA締結
蓄電池併設で太陽光導入へ
東京ガス子会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズ(=TGES、小西康弘社長)は2022年11月22日、本田技研工業の熊本製作所に出力3.2MWの太陽光発電設備と蓄電容量2万kWhの蓄電設備を設置すると発表した。顧客に投資の負担がないオンサイトPPA(電力売買契約)方式で再生可能エネルギー電力を長期間販売していく。
同社は、熊本製作所の屋根に出力1.2MWの太陽光発電設備を設置し、駐車場に2MWの太陽光パネル搭載カーポートを導入する。蓄電容量2000kWhのGSユアサ製リチウムイオン蓄電設備を10機併設し、オンサイトPPAで再エネ電力を供給する。ただしPPAの期間と電力販売単価は明かさなかった。
屋根上に設置する1.2MWの太陽光発電設備と0.8MWの太陽光カーポートを22年度内に動かし、1.2MWの太陽光カーポートと蓄電設備を23年度に稼働させる計画だ。設備が生み出す再エネ電力を施設内で消費しつつ、余剰電力を蓄電設備にためる。蓄電設備からの放電で電力需要のピークをカットし、電力代の削減に繋げる。
TGESはEPC(設計・調達・建設)やO&M(管理・保守)も担う。自社の遠隔監視センターで常時発電量を監視し、設備の故障の予兆を検知して不具合が発生しないように予防する。
同社は21年10月にも熊本製作所の屋根上に3.8MWの太陽光発電設備を設置しており、既設の発電設備を含めると、出力は7MWになる。これで熊本製作所から排出される二酸化炭素の排出量が年間約3300t削減できると見込む。TGES産業エネルギーソリューション部の澁谷弘毅副部長は、「蓄電池とPCS(パワーコンディショナ)をパッケージ化して低コスト化を実現した。今後のPPA案件では、省エネルギー機器の導入も含めて客先の脱炭素化に貢献していく」と語る。
なお22年10月末時の同社のPPA契約量は23.7MWである。