北電ネット、系統用蓄電事業者の公募開始
北海道電力グループの送配電会社、北海道電力ネットワーク(札幌市、藪下裕己社長)は2023年1月4日、系統用蓄電事業者の公募を開始した。変電所の近隣地3ヵ所を貸し付け、系統用蓄電池の導入を促す。再生可能エネルギーの出力変動に対する調整力を確保する狙いだ。
同社は、系統制約の影響が小さい道内の変電所近隣地を貸し付け、系統用蓄電事業を促す。事業期間や設備の稼働時期、蓄電設備の出力や蓄電容量など基準を設けつつ事業計画の提出を求め、内容を吟味して23年4月下旬にも事業者を選定する予定だ。
同社工務部カーボンニュートラル推進グループの辻本岳宏副主幹は、「応募数が多ければ、系統用蓄電事業向けの土地貸しを継続していきたい」と語る。同社は23年3月末で募集を締め切り、8月に接続検討を回答し、24年5月を目途に系統連系工事を始める。
募集地点は、札幌市内の苗穂変電所近隣地400㎡と、旭川市内の近文変電所近隣地1600㎡、苫小牧市内の苫小牧変電所近隣地2500㎡の3ヵ所。年間の最低貸付料はそれぞれ124万8000円、137万2800円、244万5000円。
旭川市と苫小牧市の募集地点はノンファーム型接続の対象ゆえ、系統混雑時は出力が制限される。設置可能な蓄電池の蓄電容量などの目安は表の通り。