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太陽電池セル世界大手が日本でパネル発売へ

日本法人社長に就任予定の趙宏碧氏

太陽電池セル世界大手の中・アイコソーラーが日本で太陽光パネルの供給を始める。高効率パネルを主に住宅を含む屋根上設置向けに提供していく方針だ。

同社は2009年の設立後、太陽電池セル生産を拡大。現在主流のPERCセルの開発や大量生産を早く始めたほか、19年には210mm角の単結晶セルを量産し、22年にはセルの年間出荷量が40GW以上に達した。

同社はこれまでセルのみを製造していたが、22年から子会社のソーラー・グリッズを通して太陽光パネル製販に進出。年産6GWの工場を立ち上げ、中国国内でパネルの販売を始めた。23年からは欧州と日本の市場に参入する方針で、早ければ2月中に日本法人を設立し、営業活動を本格化させる。

製品の最大の特徴は、n型バックコンタクトセルを用いた高効率パネルであること。同社は21年にセル変換効率25.5%を達成しただけに、パネルの変換効率は最大23.5%と高く、出力温度係数にも優れている。日本法人の社長に就任予定の趙宏碧氏は、「劣化率は初年度1%以下、以降年率0.35%以下と低い。限られた面積で多くの発電量が得られるパネルだ」とし、主に住宅を含めた屋根上設置向けに提案していく方針である。

日本市場には54セル、66セル、72セル搭載品を投入する予定で、15年の製品保証、30年の出力保証を付与する。趙氏は、「意匠性の高いオールブラック品も用意した」としたうえで、「代理店を募集しながら、日本で存在感を高めていきたい」と意気込む。

(左)意匠性に優れるオールブラック品も用意(右)日本で販売するn型バックコンタクトパネル。写真は72セル相当品

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