スマートエナジー 低圧太陽光O&Mに本腰
自動監視システムで多数案件に対応
O&M(管理・保守)国内最大手のスマートエナジー(東京都中央区、大串卓矢社長)が、〝非FIT〟低圧太陽光発電所のO&Mサービスに本腰を入れる。自動監視システムを開発し、多数の太陽光発電所を一括管理する体制を整えた。2030年までにO&M契約量を15GWまで増やす狙いだ。
同社はこのほど、各太陽光発電所の監視装置で得た情報をもとに不具合を自動で特定するシステムを開発。多数の太陽光発電所を監視する体制を整えたことで、低圧太陽光発電所向けのO&Mサービスを本格化した。すでに太陽光発電所開発のクリーンエナジーコネクトが開発する5000件計250MWの低圧太陽光発電所のO&Mを受注したほか、複数社から引き合いがあるという。
具体的には、発電量の遠隔監視や定期点検、不具合発生時の駆けつけのほか、修理や除草などを行う。定期点検の回数は年2回、不具合発生時の現場への駆けつけ時間は2時間から翌々日までとし、サービス料は1件あたり年間12万円とした。
同社の大串社長は、「自動監視システムの導入によって、数千~数万件に及ぶ太陽光発電所の監視を可能にした。1発電所あたり、1分程度で不具合を特定できる」と胸を張る。
今後は、自動監視システムにAI(人工知能)を搭載し、故障の予測や異常の原因を追及する機能を設けるほか、発電した電力の売り先を探す支援の提供なども検討していく構えだ。