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パワーエックス、系統用蓄電池の制御システム開発

7月本格販売へ

蓄電池ベンチャーのパワーエックス(東京都港区、伊藤正裕社長)は2023年3月、系統用蓄電設備の制御システムを開発した。AI(人工知能)を用いて全ての業務を自動化しつつ、蓄電設備を最適に制御する仕組みを構築した。すでに蓄電事業者に提案しており、7月から販売を本格化する。

同社は、系統用蓄電事業における収益性の最大化を狙って全ての業務をシステムで自動化した。JEPX(日本卸電力取引所)価格を予測し、蓄電池の劣化状況や充放電時の電力損失量を考慮したうえでJEPXへの入札計画を生成、約定結果をもとに蓄電設備を充放電させる。

全行程を自動化するシステムとして開発したが、JEPXへの入札計画作成など、部分的な活用の要望にも応じる構えだ。

API(異なるシステム間のデータ連携)によって、自社製の蓄電設備だけでなく、他社の蓄電設備も制御できるようにした。ただし、他社品の場合、3ヵ月程の準備期間を要し、提供開始時期は7月以降になるという。

同社ITソリューション開発部の山内暁部長は、「我々は蓄電池メーカーゆえ、蓄電池の性能や状態などを考慮した最適制御ができる」と話す。

同社はシステムの利用料を、最初の3ヵ月間は無料とし、その後は蓄電事業における利益から割合を定めて受け取る考えだ。

すでに容量市場の取引に対応した機能を設けており、今後は太陽光発電量の予測技術を搭載し、太陽光発電所に併設する蓄電設備の制御も可能にしていく。

3月中旬に開催された展示会に出展。蓄電池と併せて、蓄電池制御システムも紹介した

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