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エネゲート、屋根借り太陽光発電事業者向けデータ収集装置発売

発売した情報収集機器(左)と、セット販売する遠隔検針メーター(右)

電力量計を製造するエネゲート(大阪市、岡田雅彦社長)は4月15日、住宅用太陽光発電設備とスマートメーターの情報を収集する機器を発売した。各家庭に設置することで、売買電力量や発電量、PCS(パワーコンディショナ)エラー情報を一括取得できる。住宅の屋根を借りて太陽光発電を行う事業者からの需要を狙う。

製品は、同社が2016年に発売したHEMS(家庭内エネルギー管理システム)をもとに開発したもの。スマートメーターの低圧Bルートを介した売買電力量情報取得機能が元々備わっており、新たに太陽光発電量とPCSのエラー情報を受け取る機能を組み込んだ。収集した情報は、同社サーバー経由で遠隔地からも確認可能。太陽光発電量を把握するための遠隔検針メーターと合わせての販売となる。

開発の経緯について、同社営業開発部の三谷浩充部長は、「住宅の屋根を借りて太陽光発電事業を行う企業が現れるなかで、発電量などを計測する機器の問い合わせが増えた」とし、「同様の機能を持つ設備はすでに他社が販売しており、当社では、機能を絞ることによる低価格化を目指した」と語る。PCSの管理についてはエラーコードのみを通知する単純な仕組みとしたほか、情報の通知頻度を少なくすることで通信費を抑える。

システム1件あたりの価格は8万円以内とする予定で、年間5000件の販売を目指す。サーバー利用料は価格に含むが、インターネットに接続するためのルーターは、利用者が別途用意する形とする。

同社は1914年に創業し、関西電力のグループ企業として電気計測器などを製造する。関電向けのスマートメータを年間100万台程度製造する傍ら、グループ外向けの製品の販売も進めている。

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